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象牙パーツに潜む問題について

なめらかで美しい見た目と馴染みの良い質感が魅力の象牙は、ギターのパーツにも多く使われる人気の素材です。しかし、象牙のニーズが高まる一方で、象牙の需要の影に潜む大きな問題が起こっています。

象牙の需要とともに増える密猟

象牙の需要とともに増える密猟

サドルやナットに用いられるパーツは、自然死した象から採取された象牙が使用されます。しかし、象は50年以上も生きる動物であり、ワシントン条約もあってそう簡単に手に入るものではありません。それなのに象牙が安く取引されているのはなぜでしょうか?

それは、合法的に輸入された象牙の中に「密猟によって採取された象牙が混じっている」ことが理由の1つです。環境省によれば、過去に2回だけ日本は合法的な輸入をしていますが、残念ながら密猟によって入手された象牙も出回っているようです。売る側もわざわざ密猟された象牙であるという説明はしませんから、正規なのかそうでないのかを正確に知る術がありません。

「象牙を使わない」…皆川ギター工房の思い

一時は沈静化していた密猟がここ数年の間で深刻化し、今アフリカ象の個体数が激減しているといいます。ワシントン条約で象の保護を行ってもなお密猟が続いているという事実があるのは、世界的に象牙の需要がそれだけ高いことを表しています。

だからこそ、皆川ギター工房では“象牙を使用しない”ことを決めました。「小さな工房が取り扱いを止めただけで何になるの?」そう思われるかもしれません。それでも、需要をできるだけ抑えることで少しでも密猟が減ってくれればと考えています。

ギターにおいて重要なのは

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皆川ギター工房が最も伝えたいこと、それは「パーツの加工精度」です。もちろん、象牙は出来栄えが美しく、とても希少性が高い素材ですが、だからといって「象牙でないといけない」ということではないと思うのです。

どのような素材を使用するにしても、音の良さを決めるのは加工精度、音の性質を決めるのは素材の質量と硬度です。象牙を使わなくても牛骨やタスク(人口象牙)など代替のきくパーツは多くあります。

東京都内にある皆川ギター工房では、アコースティックギターのメンテナンスを行っています。ネック折れやブリッジ剥がれ、ギターの基本調整、フレット交換と幅広く承っています。お客様の要望に合わせてメンテナンスを行いますので、見積りやメンテナンス料金のお問い合わせはお気軽にどうぞ。