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「ギターのリペアで使用する接着剤の比較」

ギターのリペアで使用する接着剤の比較

タイトボンド

ギターの接着剤として最も用いられています。乾きが早く接着力が強力であるため、修理やメンテナンスの際の作業が効率よく進められます。

タイトボンドは、水と混ぜて乳化させることで粘度を調整できるため、様々なパーツの接着にも最適です。乾く前は水っぽい印象ですが、乾燥するとカチカチに固まります。そのため、はみ出た部分の研磨もしやすく、有名なアコースティックギターメーカーの修理工場でも使われているほど信頼性のある接着剤です。

ニカワ

動物の骨や皮から抽出して作られる接着剤で、ボンドなどの化学接着剤が発明される前は、ギターリペアの主流だった歴史ある接着剤です。ニカワは乾燥させた状態で売られていますので、そこに水を加え、80度前後で湯せんして液状に戻して使用します。ニカワは水分を多く含み浸透力が高いため、木材との相性がとても良いのが特徴です。

エポキシ系接着剤

エポキシ系接着剤とは、2種類の液体を使った接着剤のことです。エポキシ樹脂の主剤に硬化剤を混ぜて使用されます。他の接着剤よりも強力な接着力が特徴で、複雑なブリッジ割れ・ネック折れなど損傷が激しいパーツの接着に効果を発揮する優秀な接着剤です。

圧をかけて密着させる接着剤とは違い、エポキシ系接着剤は圧迫しすぎると接着剤が流出しますので、かえって接着力がダウンしてしまいます。そのため、ギターのリペアで使用する際は程よい力加減が必要です。

皆川ギター工房では、パーツに合わせた木材や接着剤で、丁寧にリペアを行っています。アコースティックギターやウクレレの修理・メンテナンスを中心に承っていますが、エレキギターのフレット交換やネック折れなどの修理も対応しています。修理の他にも、アコースティックギターのピックアップの取り付けやギターの基本調整も行っていますので、ギターのことでお悩みを抱えている方は一度までご相談ください。