バインディング

バインディング剥がれ修理 / Martin


 


 


 


 


 


 


 


 

過去のバインディング修理のブログを見ていただいた方はお分かりですが、今回はバインディングは一旦剥がさず修理しました。

剥がす場合も剥がさない場合も、どちらも一長一短あります。

”完璧な修理方法は、この場合ネックを外して、縮んでしまったバインディングはトップもバックも全部取り外します、そして新しいバインディングに交換します、塗装も修正します、そしてネックを戻します。”

が、これでは幾ら修理代が掛かるか分かりません、全く現実的ではありません。

これ以外の修理でも同じ事が言えますが、ほとんどの場合が”丁度良い修理”で、稀に完璧を目指す修理があるのかと思います。

 

 

 

 

バインディング剥がれ接着 / Martin


 


 


 

 

マーチンのバインディング剥がれです。

経年変化でセルが縮んでくびれから剥がれてきます。

 

継ぎ目がヒール下に見えますので、そこまで慎重に剥がしてから、詰めて貼りなおします。

この隙間の分、このバインディングは縮んでいます。

 


 


 

     トップのバインディングは、ネック部まで剥がしても指板の下に隠れている先端部が抜ける保障がありませんので、このまま頑張って貼りなおします。

      貼り直したバインディングは、トップ、バック共、手触りで段差が無いように磨いて仕上げます。

 

 

足りない分は、足して。

マーチンのバインディングはオールドの時代のように貼ってくれれば、剥がれ難くなるのですが、そうは行かない大人の事情があるのでしょうか。

 

バインディング剥がれ / Martin

バインディング剥がれです。セルが縮んで接着力が足りず、剥がれます。

メーカー、メーカーでウイークポイントは何かしらありますが、Martin の場合はバインディングが剥がれやすいです。


接いであるヒールキャップ下までカッターで筋を入れてから慎重に剥がします。

ですが、その際どうしても塗装が多少チップしてしまいます。


自然に剥がれたバインディングは、塗装がきれいに分離してはがれているので、剥がれの範囲が大きい(長い)方が都合は良いです。


密着させて貼りなおしますが、場所によりバインディングの厚さが多少違いますので、ずらした場所ではピッタリいきません。


多少凸凹した所は削って磨き、ヒールキャップ下の足りない所はバインディングを足します。

 

ほとんどやる事はありませんが、今回は珍しく、塗装の修正まで行きます。

小さく欠けた塗装部分だけ塗装は出来ませんので、大きい面積で吹かなければなりません。


ですので、非常に面倒ですが、


仕上がりも、修理費も良い感じです。