修理実績

ネック折れ修理 / Epiphone

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ソフトケースに入れていて、出した時には折れていたと言うことですが、ハードケースに入れていても、同じ事は起きます。

ソフトケースの場合、アクシデントがあった際はある程度のダメージは避けられないかもしれませんが、ハードケースの場合は、入っている状態や入れ方によって左右します。

まず一番良いのは、ケースに入れて前後左右に振ってみて、中でギターが動かずフィットしている事、ネック全体もしくはナット下付近がしっかり枕に乗って、ヘッドの先がどこにも当たっていない事。

緩くて中で動いてしまう場合は、新聞紙等で隙間をつめてやります。

普段はあまり神経質になるのも大変ですが、宅配便等を使って移動させる場合は、是非参考にしてみてください。

参考

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塗装修正無しで完了

塗装修正無しでも、強度に差はありません。

 

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塗装無しなので整形の際に塗装が剥がれてしまっても、そのまま仕上げますが、塗膜が厚めであれば剥げずに磨けます。

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筋は残りましたが、筆などで色はあえてつけません、かえって後から着色した部分が浮いてみっともなくなります。

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普段使い込んでいるギターの場合、塗装修正無しで修理される事が多いです。

 

ネックリセット+リフレット/ Gibson Hummingbirdh

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ヒールエンド部が斜めで真っ直ぐ押し出せませんので、ジグを当てて押し出します。

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リセット後、見た目の雰囲気が悪くなければ、塗装修正はしません。

外した際、塗装はほとんど痛みませんでしたが、ヒールを割りと多く削りましたので、以前のヒールのラインと、削った後のラインのズレが多めに出来てしまいました。

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ガン吹きせずに、筆で着色だけにしようか、迷いましたが、結局スプレーガンで塗装修正をしました。

 

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ネックリセット後、ネック(指板)もしくはフレットの状態が悪くなければ、リフレット(指板修正)をしませんが、時期にリフレットをお考えであれば、一緒にやってしまえば割安に出来ます。

 

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ナットも新しく作り直します。

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こちらのギターは、ネックを外す前から音が良いのは分かっていましたので、修理完了が楽しみでした。

1970年代ギブソンですが、古くても弾き込めばまだまだ良くなります。

 

ブリッジはがれ / 高くないギター

1ブリッジアロン

割と低コストで作られたギターの場合、このようにアロンアルファ的な接着剤で、クルクルと塗って貼り付けてあるものが多いです。

ですので、隙間が出来初めてから、剥がれる時は一気にはがれてしまう場合があります。

2ブリッジアロン

アロンアルファ的な接着剤でも、全面にしっかり塗ってあればよいと思うのですが、ただその場合修理になった時は、面倒になる事が予想されますし、はみ出したこの接着剤は拭き取れないので、現実的にこの塗り方になるのだと思います。

 

ブリッジアロン3

こちらのギターも決して悪いギターではなく、良いギターですが、低コストであるか否かはメーカーによりまちまちです、メーカーによっては~10万円位まで、メーカーによっては~15万円前後位まで、の印象です。

 

 
逆に低コストであってもしっかり貼ってあるブリッジもありますので、そこはメーカーによります、全てがこれと言うわけではありません。悪しからず、ご了承ください。
接着剤が何を使われているかは、剥がさないと分かりませんが、こちらの場合は単純に接着剤が弱って剥がれるケースが多いので、隙間が出来たら、急に剥がれてビックリしないように早目の修理が良いかもしれません。

 

ピックアップ取り付け / L.R Baggs Lyric

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こちらは、L.R Baggs Lyric と言うボディの中に貼り付けるタイプのP.Uです。

Anthem のアンダーサドル(Element)ではない方のP.Uで、i Beam から代わったP.Uです。

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取り付ける位置は、i Beamと同じ位置。

アンダーサドルタイプと音を比較するとすれば、こちらはマイルドな感じです。

両方ミックスできるのが、Anthem

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コントロールの位置も他のタイプと同じ位置。

 

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ジャックはキャップの面位置まで出したいのですが、エンドブロックが厚い場合は、出来るだけ出せる位置で、無理に出そうとすると中で完全にロックがされず緩み易くなります。

40年代Gibsonのようにブロックが厚すぎる場合は、ブロックを加工して取り付けます。

 

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ピックアップ選びは本当に難しくて、安いものではないので、気に入らなくてもすぐに次という訳にも行きずらく、お勧めされても印象や使い勝手はそれぞれ違いますので、自分のギターに付けてみないと分からないと言う所が皆さん共通ではないでしょうか。

バーフレット交換 / Martin 2-17

バーフレット1

これは何かと言いますと、バーフレットと言います。

現在のラウンドフレット(T型)とは形状が違いバーと言うより板状です。

バーフレットに拘りの方もおりますが、バーフレットは弾き難いことや、入手が難しいこともあり、バーフレットから現在のラウンドフレット(T型)に交換する事が多いです。

 

バーフレット2

バーフレットとラウンドフレットの比較です。

 

バーフレット3

ローズの板で一度埋めてから、溝を切り直します。

バーフレット4

板を2枚使うと中心が分かり易いです。

バーフレット5

通常良く見る指板サイドになりました。

 

バーフレット6

昔のものは昔の形で使いたくもありますが、使う道具としてならば変化も必要ではないかと思います。

 

ピックアップ取り付け / Ukulele

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L.R Baggs Five-o 

ウクレレ用のピックアップです。

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Vo.はギターと同じ、付ける位置はウクレレにもよりますが、ギターより限られます。

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バッテリーはボタン電池なので軽くてよいです。

ギターの場合は9vの四角い電池。

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指しかサウンドホールに入りませんので、作業がなかなか大変です。

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Five-oは、インブリッジのタイプ、当初ボディ内の貼り付けるタイプを探していましたが、ご要望に値するP.Uが無くこちらの選択となりました。

どの場面でも使い易く、音もよく無難ではないでしょうか。

L.R Baggs Five-o

ネックリセット / Gibson J-45

J-45reset1

 

Gibson J-45のネックリセットをいたします。

Gibsonの場合、Martinと比べると、ネック外しはとても大変です。

ヒールが太いと言う理由だけではなく、木工の精度もGibsonの方が優れていると言う証です。

その為外す際、ヒールやヒール周りの塗装が痛みますので塗装修正も込みで修理は考えます。

うまくいけば、Martinのように塗装修正無しでもいける事もあります。

 

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塗膜が厚い場合は塗装が欠けやすい事や角度を直す際、ヒールを削りますので、山の裾部分が多少細くなり、やはり塗装が必要になることが多いです。

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ヒールを削って細くなると、以前の塗装が乗っていない接着部分が多目に出てしまった場合に塗装が必要になります。

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エレキ等では、修理暦の無いオールドギターもありますが、アコギの場合は、何かしら修理暦はあります。

エレキの場合ほぼネジ止めで出来ているのに対して、アコースティックの場合は、ほぼ接着で出来ている事の差だと思います。

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いずれにせよ、楽器は修理しながら使っていく事によって良い楽器になって行く事は間違いないです。

 

弦落ち、引っかかり(フレット交換) / Gibson ES-355(Lucille)

リフレット

Gibson エレキのリフレットです。

いろいろな理由からリフレットしなければならない事がありますが、こちらの場合、フレットとフレットバインディングの隙間に弦が引っかかってしまうと言う事です。

Lucille2

セルは時間が経つと痩せてしまいますので、このような事はよくあります。

隙間に詰め物をして引っかからないようにも出来ますが、そこはオーナーさんの考えで対処がかわります。

フレットが大分内側から斜めに落としてありますので、いずれにしても弾き難かったのではないかと想像します。

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隙間に引っかかるか否は別に、リフレットの際は基本的には、オーバーバインディングになります。

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フレットエッジは触ってスライドして痛くないように、丸く処理します。

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ナットも基本、作り直します。

 

Lucille6
ストレスが減りますと、プレーも確実に向上いたします。

※フレットバインディング・・・フレットの延長部がフレットのように出ている。

※オーバーバインディング・・・フレットがバインディングに乗っている。

 

「リフレット(フレット交換)が必要になる場合」

フレットが弦の摩擦でかなり減ってしまった場合、フレットが低く弾きにくい場合、フレットはまだ使えるが指板(ネック)の反りや歪みを修正する場合、等が主ケースですが、他にネックや指板を外した場合、指板を修正しなければならない事もあります。

 

ネック折れ修理 / Gibson LP

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Gibsonのようにヘッドに角度があるネックの場合、倒したりしてしまうとネックが折れます。

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特にエレキは重量がありますので、修理依頼の割合としては大変多いです。

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このように、付き板だけでも繋がっていてくれると助かります。

ヘッドが分離してしまうと多少面倒になります。

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当方のネック折れ修理は、過度な補強はせずに折れた所は折れない修理をします。

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塗装修正はまちまちですが、このようにシースルーの場合はいつも難しいです。

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正面も平らにして、色をつけます。

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黒のように塗りつぶしは、シースルーと比較すると割りと合わせやすです。(色によります。)

当方のネック折れ修理の、折れている段階の画像は、ペグが外されていますが、いつも始めてから画像を撮る気になる為、すでに作業途中の為です。

ネック折れのページ

力木(ブレーシング)はがれ

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これは何をやっているかと言いますと、力木(ブレーシング)の剥がれを直しているところです。

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ボディの表と裏から挟んでいます。

 

力木5

順番から言うと、中側から圧着させるジャッキが先で、その後ボディ中心側への圧力を外側から掛けます。

同じ力木に2本ジャッキを立ててしまうと隣のジャッキの圧を弱めてしまうので、中と外から掛けて互いの圧力を補います。

力木4

接着剤はタイトボンド、絞った布で拭き取りますが、染みが濃く残る事がありますので、そこは接着後サンドペーパーを掛けて目立たなくします。

力木はがれのチェックは、ボディをタッピング(ドアをノックする感じ)して確認しますが、なかなか音を聞き分け難い事もあり、別の修理以外の事として見つかる事が非常に多いです。