スタッフブログ

トップ割れ / Gibson Country Westem

割れがある場合、力木も剥がれていますので、必ず確認して接着します。

割れがしっかり接着出来ればクリートは必要無いのですが、より強度が欲しい場合は、気休め程度と分かっていても裏に貼り付けます。

 

 


 

ビフォアフターはいつもと同じですが、今回は最小限バージョンで。

こんな感じでやってみると分かり易くて、とても楽なので、時々はこんな感じも試しながら続けて行ければよいと思います。

最初の頃はこんな感じだったと思いますが、だんだん色いろ書くようになり、画像も多くなってきて、毎回毎回書ける新しい事も無いのですが、基本は毎回今、書いている物を見て当工房を知ってもらえる最初のページと思って書いています。

にも拘わらず、毎回見て頂いている方々の為にも出来るだけ、思い出した事柄や考えている事や、ちょっとした知識等、書き加えていければ良いのですが、そう都合よく書ける事も無いので、あった時は「当たり!」と思って、なんか良い事がありそうだと思って頂ければ幸いです。

 

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Epiphone Casino

アクシデントはつきものです。

折れてしまったなら、くっ付ければ良いのです。

 

何もいじらず、現状維持してください。

破片があれば取っておいてください。

慌てて、くっ付けたりしないでね。

 

接着後、割れ部分に多少の段差が出来ますので、手触りに違和感を感じない様に研きますので塗装修正無しの場合の仕上がりは区々になります。 

 

塗装修正無しの仕上げでも塗膜が厚ければ、剥げずにきれいに仕上がります。

塗膜が薄ければ塗装は剥げます。

 

ネック折れ修理は、修理屋によってやり方は区々です。

当方では補強はせず、タイトボンドは使わず、しかるべき接着剤でしっかり接着するのみ。

通常通り使えればそれ以上の強度はいらないからです。

違和感無く演奏出来て、いつも通りに取り回し出来て、ネックハンガーにかけたり、修理前と同じ様に使えればそれ以上はいらないのです。

 


修理方法に決まった正解はありません。


修理屋十人十色です。

 


料金、納期の事。

技術の事。


お電話かメールにてお問合せ頂き、ご検討頂ければ幸いです。

 

 

 

 

ネックリセット / Martin D-28


 

過去にもネックリセットの形跡があるマーチンですが、ネックリセットしたからと言って頑丈になったわけではありません。

ギターに関わる人達は色々と意見が違います。

「緩めなくても大丈夫」「毎日弾くのなら緩めなくて大丈夫」「1音下げる」「1回転緩める」等々、色々言われます。

当方の場合、「その日の使用が終わったら弦は、しっかり緩めましょう。」「緩くする分にはいくら緩くても大丈夫です。」

メーカーや製作家の方にも「僕のギターは弦を緩めちゃダメ。」と、何らかの計算か理屈か理由があるのだろうと思いますが、ボディが空洞の箱である限り、弦を緩めない場合の方がネック角度が狂ってしまう確率は高くなります。

ネック角度に不具合が出ない場合も、何かしらの不具合が出る確率が高くなります。

 

 

サドルは高くなっていれば良い訳では無く、適正な高さで。

リフレットしないで完了する場合は、フレットはすり合わせして調整します。

 


ヒールを削って角度を調整しますので、過去のリセットの際に付けたと思われる跡は目立たなくなりました。


こっちにあった跡は、無くなりきれませんでした。


弦は緩めた方が良いですよ!

 

 

ネックの角度が狂わなかったとしてもフォークギターのレギュラーチューニングでは、約70Kgの張力が掛かりますので、ひどく反ってしまったり、ブリッジが剥がれたり、ブリッジが剥がれなければトップが歪んだり、何かしら不具合が出やすくなります。

チューニングを毎回緩めることによって1弦、3弦が切れやすくなる場合はチューニングしたまま緩めず、他の弦を緩くしましょう。

1、3弦であれば、他の弦がちゃんと緩んでいれば大丈夫です。

 

 

ピックアップ取り付け / L.R Baggs Lyric


 

ネックを取っちゃうとか、フレットが新しくなってピカピカになるとか、ヘッドが取れちゃってるとか、そういう画像の見栄えが良い物ばかりに偏って、力木が剥がれれいるとか、クラックの修理とか、画像が地味な物は、ついつい写真も撮らなくなります。

「ピックアップ取り付け」も気が付いてみれば随分と撮っていませんでした。

ビフォーアフターに差が無いものは、分かり辛いので、途中途中で撮って行かないと「ふ~ん。」ともならなくなります。

ただピックアップが付いている画像になってしまいます。

ならば映像を取って置けばよいではないか、と申される方もいらっしゃるかと思いますが、そんな鬱陶しい事は、この程度のブログで一杯いっぱいな人間には神業の領域なのでございます。

 

 

週一でも私には大変なので、ビフォーアフターを見て分かるような、なるべく簡単な書き方にしたいというのが本音でございますが、なるべく記事の割合を満遍なく、バランスが悪く無い様しなければいけないと分かっていつつの、色々矛盾や葛藤のある当ブログでございます。

 

ブリッジの裏に付いているのがブリッジプレート。

ここにピックアップが貼り付きます。


荒れていたり、異物が付いていたりしては粘着物の密着が悪くなりますので、面は整えておきます。


どこでも良いのですが、ここにバッテリーバッグを付けます。


こちらも同じように整えます。


LR Baggsのバッテリーバッグはマジックテープで貼り付けます。


コードを這わせる位置は上でも下でもどこでも良いですが、下がきれいに作業しやすいです。


力木を跨ぐようにします。


中でコードはごちゃごちゃせず、パタパタ音が出ない様にすっきりと。


このエンドピンジャックの止め方はエレキのジャックの様に締めれば良いという訳では無いので、ちゃんと止められていないものが非常に多く見られます。

(エンドブロックの厚さを把握して、ナットがしっかり固定できるようにする。)


Vo部は出来るだけ真ん中につけたいので、付けられる位置に印をつけます。

 


取り付けスペースは、弦を止めるピンに干渉しない広さが必要です。


ジャック部の様に作業上の注意点等が過去の記事に書いてあると思いますので、そちらも見て頂ければ幸いです。

 

ブリッジ剥がれ+ネックリセット / Martin HD-28


この穴埋めをやった人は、分からなかったのか、分かっていても面倒くさかったのか。


将来修理をすることを考えればこのようにはしないのですが、何らかの理由があったか。


傷つかずに外せて、一安心。

 

上の画像はブリッジを貼り直す為に剥がしたところです。

まず、はがす為にブリッジを温めました。

そしてオクターブのピッチを直す為にサドルの溝の位置を直した跡が浮き上がりました。

さらに新しいサドルの位置とピンの位置が近すぎてしまう元の穴の跡も浮き上がりました。

ブリッジがしっかり温まったら隙間からへらを差し込んではがします。

…何故か剥がれません、何か引っ掛かります。

あーもしや!やはり穴の位置をずらす為に埋めた丸棒がブリッジプレートまで貫いて埋めてあります。

6ヶ所柱が立っていたら外れる訳ないのです。

どうやって外すか、トップ側にキズは付けたくないのでブリッジは壊して新しく作り直すか、そうすると料金が大分上がってしまうし…。

どうにか薄いノコで切り取れないかと、0.1mmのノコギリをネットで見つけて、そのノコギリの柄を外して切り取った所です。

ここまで来るのに、0.1mmは見つけたけど、トップに傷つけずにとれるのか、やはりブリッジは壊した方が良いか…考えが行ったり来たりして、ここまでたどり着いた所が上の画像。

 

 

 

ブリッジを貼り直したら、ネックリセットをします。

ネックリセットの方が仕事としては大仕事なのですが、ブリッジ仕事が今回は珍しかったので、修理実績のカテゴリーはブリッジ仕事に入れました。

 

どのブランドもダブテールジョイントと言うわけではありませんので、ネックを外す際には分からないブランド等ではネックジョイントがどのようなジョイント方法なのか知る必要があります。

そしてダブテールジョイントだからと言っていつものように外れるのかと言う不安もあります。

このブリッジの様に将来の事を考えずに、エポキシでジョイントをみっちり充填してあったら…。

以前には、ダブテールと溝の底の隙間にタイトボンドがたっぷりと入っていたことがあります、そこはそのまま隙間で良い部分なのですが、タイトボンドは硬化して体積が縮みますので、そのジョイントの底面部は接着されずに済んでました。

これがエポキシだとしたら、大変なのです。

本当に大変で、昔、Guildのギターで当たっちゃった事があります。

新しいものは分かりませんが、昔のOvation のカマンバーが入っていないネックのジョイントがそうです。

ジョイントが緩いので、エポキシ系の接着剤でガッチガチに固めてあります。

 

 

跡が目立たない様に修理前の様になじませます。

サドルの高さは、たかーくならない様に。

個人的好みなのだと思いますが、サドルがすごく出ているのは、カッコ悪くて嫌なのです。

サドルを高くしておかないと、将来弦高が上がった時に下げられなくなってしまう、と心配する方もいますがこれ位あれば十分ですし、ちゃんと弦を緩めておけばまたネックの角度が狂ってしまう事はありません。

新品ギターのサドルがやたら高くなるようなネック角度は、弦を緩める習慣の無い人の場合、ネック角度が狂っていくごとに弦高を下げられるよう見越してのセッティングなのでは、と思っています。

 


ネック角度を直した後は、ジョイント以降が下がりますので、指板に厚みを付けます。


そして指板修正すればかなり満足なストレートなネックになります。


指板修正すればフレットも新しくなります。


フレットが新しくなれば、ナットも新しフレットに合わせて新しく。


ヒールに隙間が出来てしまうものがありますが、その場合はそこを接着しても問題の解決にはなりません。

問題はダブテールジョイント部分です。

 


ですので極端な話、この部分には接着剤はいらないのです。

「我々の木工技術は素晴らしいよ。」と言っているローデンは実際にここは接着していない。


ローデンにしても現在の大手メーカーは、NCルーターで作るのでしょうけど、Martin はなぜ隙間が出来てしまうのでしょうか。

 

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson LP

当方ではネック折れ修理の依頼が非常に多いのですが、どれも似たような場所が折れて、似たような折れ方をしますが、どれも似て居て非なりです。

 

こうなった経緯の詳細が分かる場合、そして全く分からない場合もあります。

分かっていれば助かりますが、折れているギターを入手したので直したい…と言うご依頼も良くある事。

 

塗装修正無しのプランの場合、仕上がり具合が区々になります。

実際にやってみなければ仕上がり具合が分かりません、「修理実績」の中から塗装修正無しの仕上がりを見比べて頂いて、ご想像頂ければ幸いです。

 

ネック折れ修理の跡があっても、傷があってもカッコよいもの。

古ければ古いほど、付き合いが長いほど愛着が湧きます。

 

 

 

ネック角度修正 / Ramirez 1a


 

クラシックギターのネックジョイント(スペイン式)と言うのは、フォークギターのネックジョイント(ドイツ式)の様にネックを抜く事が出来ません。

ネックの角度が狂ってしまったらどうすれば良いのか、当方では指板の厚みを変えて辻褄を合わせています。

フォークギターでもスペイン式のネックジョイントの物もあり、初めてやるブランドはネックが抜けるのか抜けないのか調べなければなりません。

現在修理中のB.C Richの古いフォークギターのネックのジョイントがどうなのかいろいろ調べ、アメリカの修理屋のサイトで画像を発見、半信半疑の部分も多かったので詳細を確認したくグーグル翻訳を使ってメールで聞いてみた所、やはりダブテールジョイントでは無い事が分かったのですが。

このアメリカの修理屋さん、優しくて親切に修理方法もおしえてくれました。

それはそれで、「ほー!」と言う…またそのギターの記事の時に書きます。

 

ネックの角度を直すのにもいろいろ方法があり、どの方法もその人によって一長一短なのかなと思います。

安くやりたい、お金が掛かってもしっかりやりたいや、修理屋的にも慣れている方法、慣れていない方法があったり。

当方の場合はネックアイロンの扱いは熟知していても、お勧めはしないがオーナーの要望から修理者側の提案やリスクの説明を経て決まる場合もあり、修理方法に決まりは無いと言って過言ではないのです。

 


ネックの角度が良くなったら、指板も真っすぐに修正します。


指板が真っすぐになっったら、フレットは新しく。


新しいフレットに合わせてナットも作り直します。


ハカランダのボディはつい後ろを写してしまいます。

 

ヘッド(ネック)折れ修理(塗装修正無し) / Ovation CS257

折れてしまったら、しっかり接着する、補強はしない。

ホームページ内で紹介している修理実績を見て頂いて、ご自身のギターも同じような状態になってしまっていましたらお問い合わせください。

全て自信をもって修理してきましたが、私の判断ミスにより経過が良くないケースが出てしまいました。

今後は補強要の判断があるかもしれません。

 

 

 

当方のネック折れ修理は補強をしない修理です。

ネック折れ修理の接着剤にはタイトボンド等の接着剤を使う場合は補強が無ければ使用に耐えられません。

当方では補強をしなくても良い接着剤で接着します。

そのことにより、コストを下げられ、塗装修正が無しの仕上げであれば更にコストを下げられます。

補強をしない修理は、将来同じようなアクシデントがあった場合、近い部分が折れますので折れ方が複雑にならず同じような修理で対応できます。

ネック折れを修理した後、音が変わってしまうか心配される方もおられます。

ネック折れ修理で音が変わってしまう事はあまりありませんが、(理屈を言えば変わるのですが、聞き分ける人はあまり居ない。)補強をする場合、同じ樹種であっても別の材を埋め込んだりしませんので、補強が無ければ1番変化が小さい修理と言えます。

このような考えのもと、ネック折れの修理しております。

 

 


自身をもってやって来たものでも、何かあった時には謙虚に受け止めて。

 


何十年やってきても、こういう事があるのだなと勉強して。

(このギターは無関係。)


自分は、まだまだ未熟だと認識する。

 

このOvationのように過去の物も含めて紹介している修理例に問題は出ていません。

今後も変わらず、お問い合わせ頂ければ幸いです。

過去にクレーム0と、どこかの記事に書きましたので、今回は訂正いたします。

ネック折れ修理が上手く行かないのがありました。

 

ボディ割れ修理 / Koaloha

ウクレレは小さくて軽いので、返って落っことしやすいのかもしれません。

出来るだけ真っ平に戻るように、あれこれクランプしてみて、これで良しと思っても微妙に段差が出来てしまいます。

そのままにするか段差を研ぐか、悩みどころですが、平らに研ぎます。

 

 


塗膜が厚めならば、塗装が剥げずに違和感なく仕上がるのですが、剥げてしまったところは、色が薄くなってしまいます。


着色し直したところは濃くなるとワザとらしくなってしまうので、薄く、濃くならない様に。


肉眼で見ると良い感じでも画像になると粗が良く見えたり、見えなくなったり、難しいです。


落っことさない様に、気を付けましょう。

 

 

 

ネックリセット / Ovation 1688-8


アダマスの12弦ギターのネックリセットでございます。

修理するだけでなく、いつものように補強出来る部分は補強します。


この空洞部分が潰れてネックの角度が狂います。

少しでも強度が補えるようにエポキシパテを充填します。


空洞はずっと奥まであるので、ある程度適当に詰めますが、詰めた部分はギュッとね。

 


しかしこの空洞があっても無くても、チューニングしたままではネックの角度は狂っていきます。

 

製作家やメーカーが理論や計算を積み重ねて強度を上げてもアコースティックギターのように空洞のボディにネックが付いている以上、長期間チューニングしたままではネックの角度は狂ってしまうでしょう。

ですがそうした作りての、いろんな思いが今のバラエティーに富んだブランドを生み出しているんでしょうね。

メンテナンスフリーのようなアコースティックギターが作りたいと思っても、そうするとアコギらしさから遠ざかってしまう。

音もデザインも良くしたい…かと言って、トラディショナルなギターをより良く作るんだと言ったって、そりゃ大変。

こんなに難しい事は無いです。

 

 


修理のついでにグリスアップ。


ワッシャーも追加します。

目一杯、アジャストロッドを締め込んであったものは戻しても効き巾が狭くなっていることがあります、その際はワッシャを追加すると多少効き巾が出来ます。


ボルトオンネックは、ダブテールジョイントの物と比較するとチューニング後のネックの角度の変化量が違います。


アダマスのハイポジション部の指板は、初期の物は接着しておらず、こちらは内側に接着剤が充填してあります。

「接着して無いのかな?」と言うような接着がアダマスっぽい雰囲気。


Ovation のネック角度を調整する場合は、ヒールは削らず、シムで調整します。

本来のギターの調整としては違うのですが、カマンバーと言うロッドがネック、ヒールに仕込んである事や、メーカー自体この調整方法の為、それに倣って調整しています。


Ovation のヒールでも削って角度調整している方もいるようですが、本来であればそちらが正解なのかと思いますが、当方ではOvationらしくやっています。

 


最近また、Ovationを弾く人が増えて来たような気がするんですが。