2022年09月

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ VG KTR-ES w/bigsby

おっと!スゴイ折れ方。

当方では総称で「ネック折れ」としていますが、ヘッド部が折れていればヘッド折れと分けて言われる方もおります。

これは間違いなく「ヘッド折れ」

しかしどんな風にこうなったのか。

塗装修正無しのプランで完了させます。

 

 

ビシっと付きました。

修理が上手く行ってないみたいに見えますが、ビシっと付いてますよ。

ペグがあれこれ曲がって見えますが、それは後々。

 

塗装がどれ位剥がれるのか、剥がれないのか、やってみなければ分かりません。

ヘッド正面の文字等、消えてしまう事が予想される場合はその旨どうするか決めておきます。

1消えても気にしない、2(デカール等入手して)再生する、3再生できない場合どうするか等。

 

 


 


 


 

塗装修正しない場合でも色が剥げずにきれいに仕上がったものを見て頂きたいのは本当のところなのですが、そればかりお見せする訳にはいきません。

塗装は修正しないのですから、ブランドや機種によって塗膜が厚かったり、薄かったり、無かったり、様々なケースを見て頂くには、このような仕上がり具合も修理例として貴重でございます。

へたっぴなホームリペアのように汚くなっちゃってるのは論外ですが、個人的にはこの

「直したぜ!」って感じは好きです。

 

 

 

 

ネックリセット/Martin D12-18


スタッフの山口です。またまたネックリセット修理になりますが今回は12弦ギター。1970年代のMartin D12-18です。Gibsonではサンバーストと言われるカラーリングですが、Martinではシェイドトップ(shaded top)と呼ばれますね。

12弦でも14フレットジョイントであれば6弦ギターと同じで15フレット下を温めて接着を緩めます。


Martinは製作時、塗装してからネックとボディを組みますので塗装面は綺麗なまま外れることがほとんど。一方Gibsonは組み立て後に塗装する為ヒールとボディの境目にナイフで予め切り込みを入れておかないと塗装面にクラックや乱れが残ってしまいます。


恒例の記念撮影。


SQロッド(スクエアロッド)が見られます。本当に四角いロッドなのがわかりますね!

もちろんアジャストはできません。


ヒールを少しずつ削り仕込み角度を見ながらセンターがズレていないか小まめにチェックします。


12弦ギターは6弦よりも張力も強いのでその分仕込み角度を決めるのも激ムズです。

実はこの写真の後、一度接着した後にもう一度ネックを外して一からやり直しました(泣)

サドルが想定していたよりも低くなってしまったのです。


今度こそいい角度で仕込むことができましたので指板のドリル穴を埋めていきましょう。


ローズ指板はエボニーよりも跡が目立ちやすいので腕の見せ所です。


腕の見せ所とは言いましたが、、穴の跡はよく見ないとわからない程度であれば大体OK。皆さんのギターも15フレットをよーく見ると跡があるかもしれませんね。

せっかくリセットしたのですからこれくらいはサドルの出しろが欲しいですよね!やり直した甲斐あって高過ぎず低過ぎず、カッコ良し。

ちなみに今回は弦長補正型サドルにしてみました♪

12弦ギターはチューニングに手間がかかりますよね。それでもしばらく演奏しない時は弦を緩めましょう!

今回もご覧いただきありがとうございました。

 

ネックリセット / Martin OOO-28

ネックをリセットします。

シリアルナンバーが見えます。

初めて当方のサイトにいらした方の為に、改めて何故ネックリセットをするのか書きます。

ネックの角度が狂ってしまった場合にリセットします。

ではなぜネック角度が狂ってしまうのか?

①ネックジョイントが緩んでヒールに隙間が出来てしまう。→ この場合は単順に製造ミス。

(製造ミスと言うより手抜き仕事の為におこる状態)

②チューニングしっぱなし、弦を緩めない為。→ 何故、張りっぱだとネック角度が狂うのか?

基本的にアコースティックギターのボディの構造は薄い板で出来た箱です。

フォークギターのレギュラーチューニングでは約70Kgの張力が掛かっています、大人がぶら下がっているような重さ。

どんなに考慮され強度のある材料で作られたボディでもチューニングされた際には、ボディのネックジョイント部は大なり小なり張力によって潰れている状態にあります。

この状況が進行した未来がネック角度の狂った状態です。

ですので、弦は緩めましょう!と大概の楽器屋さんは言います。

絶対とは言えませんが、狂わない構造にするにはソリッドボディのエレキのようにボディが詰まっていれば心配は少ないと思います。

 


 


 


 

何年に1度ネックリセットをしなければならないというような事を書いた文をどこかで読んだ記憶がありますが、決してそんな事はありません。

時計のオーバーホールの様に考えているのでしょうが、全くデタラメです。

弾き易く調整出来ればそれで良いのです。

あとはオーナー次第です。

弾き易いがオーナーが考える音響上、画像の様に「サドルに高さが欲しい。」等々。

 


 

ネックリセットをしたら、リフレットをしなければならないかと聞かれる事もありますが、それは状態や事情等によります。

指板かフレットの状態が悪い、もしくは両方の場合はリフレットが必要な状態だと言えます。

あとは近い将来フレット交換の時期が来るのであれば、この際やってしまえば当方の場合はネックリセットとセットにすればリフレットが割安です。

こちらのギターはリフレットは無し、すり合わせで調整。

 

 

ネックリセット / Martin OOO-16GTE Lefty cutaway

ネックブロックのこのプレートがボルトの目隠しになっています。

他のメーカーでもこのようにラベルでボルトの目隠しをされている事が多いのですが、当然ラベルを剥がしてボルトを外せばヒールが外れます。

でもね、Martinは違います。

ボルトして接着してありますからかえって面倒なのです!

 

ネックを外した画像が撮れてなかったので、ずい分昔のブログなのですが過去のヤツを見て頂ければ幸いです。

https://www.m-guitars.com/blog/2009/ 

                ⇑

ダブテールジョイントと同じように蒸気を使って外しています。(現在は蒸気によるネック外しは行っておりません。)

 

 


 


 


 


 

折角、ボルトオンにしてるのに作る側しか利点が無いです。

直す側はかえって面倒にされてます。

ボルトオンは直す時にセットネックみたいに大変じゃないよ。

と言う為かと思っていました。

マーチンのボルトオンネックを知るまでは。

最初にマーチンボルトオンネックを外した時(外している時)は何で取れないんだろ?と焦った事を覚えています。

これはたまたま接着しちゃったんだ。とその時は思った事も覚えています。

そうじゃなかったんですね~。やってもやっても全部接着してあるんだから。

マーチンは他にも雰囲気が違うネックジョイントがあります。

ホント気を付けないと無駄に時間が掛かったり、失敗したりする原因になります。

またそれは追々。