いつも見て頂いて、誠に感謝申し上げます。
ブログは、定休日の土曜日を利用して更新していますが、今週は用事が入ってしまい1日取られてしまうので、休みます。
こういう機会もあまりありませんので、よろしければ過去の古い記事も見て頂ければ幸いです。
文章等、伝わり辛かったり色々ありますが、私も見た際には、改めて確認出来たりすることもあります。
滅多に見ないギターの画像なんかもあったりしますので、よろしければ。
また来週なんか更新します!
指板の調整は、フレットが乗る溝の部分が真っすぐに揃えば良いので、その他のフレット同士の間(弦を押さえる所)は歪んでいても問題はありません。
なので、多少カッコ悪くてもナットの前が削れていなくても問題ありません。
しかし、ヘッドの出っ張りを触らずにやる場合は、ヘッドに行かない様に1フレット目で削る手を止めますので削れ方が少なくなります。
1フレット目から真っすぐになっているか確認し、ダメなら辻褄が合うように改めて調整し直します。
この状況は何と言えば良いのでしょうか。
以前1度聞いた事が…ショルダー部が潰れてリンゴのようになってしまう…アップル何とか…
こんな感じ→ https://www.m-guitars.com/blog/2118/
ネック(指板)がサウンドホール側へずれてしまって、弦高もかなり高くなってしまっています。
ズレを修正して、割れを接着しますが、1番重要な作業はこの修正箇所周辺の力木の剥がれをしっかり接着する事。
ズレを戻せばネックの角度もある程度は戻りますが、かなりな見た目の状況ですのでネックを抜いて角度を修正する事も予定しています。
ボディのズレを戻しただけで、角度も十分良い状態になってしまいました。
修理代も見積もりより大分安くなりましたー。
割れ修理は勿論大事ですが、それより力木の剥がれを見落としちゃいけません。
ちからぎっ!とは、よく言ったもんです。
指板(ネック)の状態は良くありませんでしたので、修正して新しいフレットに交換。
新しいフレットに交換したら、新しい第1フレットに合わせてナットも作り変えます。(もしくは調整します。)
このような事も勿論ですが、あんな事やこんな事いろんな事が起きなように、弦は必ず緩めましょう!
335のように中心にブロックが入っていたり、厚い板にネックが付いているギターであればそんなに心配しなくても大丈夫かと思いますが、
製作家の先生や、有名なメーカーが緩めない事を推奨してもそれが「アコースティックギター」であればしっかり緩めましょう。
いつの頃からか、クラシックギターをクラギと呼んでフォークギターをアコギと呼ぶ人が出てきましたが、どっちもアコースティックギターでございます。
ネックの反りを修正したり、角度もネックを取り外すことなく、ネック修理専用のアイロンを使って修正する事もあります。
ネックを外しませんので、預かり期間と修理費を抑える事が出来ますが、当方ではお勧めはしておりません。
お勧めしない理由としては、確実な修理とは言えず、修理としては簡易的でまた元に戻ってしまうデメリットがあるからです。
メリットは「早い、安い」。
私の場合経験上、メーカーによっては良い結果が全くイメージ出来ないブランドもあるのですが、なんでもアイロンで直してしまう人もいますから、これは私の技術力不足の為かもしれません。
その他にもジョイント部にクサビを打ち込んで角度を修正する方法もありますが、ネックリセットする事と比較すると少しは安く上がるのかもしれませんが、見た目も悪くなりますし、現在ではあまりメリットが感じられない方法のような気がします。
大昔はネックリセットする事より、ジョイント部にクサビを打ち込んで角度を修正する修理屋さんも多くあったように思います。
その場合は、指板を14フレットまで剥がしてジョイント部にクサビを打ち、ヒールに隙間が出来ますのでそこも修正しなければなりません。
現在では道具の進化もあり、ネックを外す事は、どの修理屋でも可能になりました。