2019年12月

ボディ割れ修理/ ウクレレ

落っことしちゃったようです。

修理跡は残るのは仕方ありませんが、割れだけは直しておきたい。

 

 


 

ウクレレは小さくて軽い事が、うっかり落としてしまいやすいとも言えるかもしれません。

ウクレレのストラップは両手を離すと落ちてしまうので、これもうっかりしやすい原因かもしれません。

ギターの様にストラップピンで留めるストラップであれば簡単に落ちる事は無いと思いますが、ギターではギブソン等の小さいストラップピンの場合、ストラップが外れて落ちる事があります。

私の場合、エレキを弾いている時に外れて何度も落ちかけた事があります。

エレキは重量があって、ストラップはしっかりかかっている事を確認したにも関わらず外れます。

恐らくストラップピンをかける穴が弱っていたのだろうと思いますが、お気に入りは使い続けたいですから、何らかの対応が必要になります。

いつもネック折れ修理をお返しする際に「倒さないよう気を付けて下さいね。」と伝えますが、ストラップにも注意が必要だなと改めて感じます。

ネックリセット / Martin OOO-18


 

ネックを外す為に熱を利用して接着剤を緩ませて外します。

以前は蒸気を使っていましたが、その場合確実にジョイントのポケット(あり継ぎの空間)に蒸気を送りこまなければなりません。

現在は、ヒートスティックと言う棒全体を熱せられるものを差し込んで温めますので、突っ込めば温まるのですが、やはりポケット部に熱源があった方が効率は良いです。

ですので、ヒートスティックであっても、ジョイントのポケットに貫通するように穴をあけます。

いろんなメーカーがこのダブテールジョイントを採用していますが各メーカー特徴があり、慣れないメーカーでは、ジョイントのポケットがどこにあるか分からず何度も穴をあけ直す事もあります。

画像のジョイント部ネック側、ボディ側両方に2本ずつ溝が付いています。

そこがジョイントのポケット、(隙間)です。

そこに半田ごてに付いた棒(ヒートスティック)が差し込まれます。


ネックリセットをする事で最大の問題はクリアしますが、より良い調整をする為には、リフレットが必要になる場合が多いです。


ナットも合わせて作り直します。


サドルの高さは好みが分かれますが、高すぎず低くない高さが理想ではあります。


ネックヒールの接地面はジョイントの強度にはあまり重要ではありませんが、隙間なくぴたっとついていた方が見た目は良いです。


ジョイントの強度で重要なのは先ほどの画像にある、ダブテールジョイントとの継手です。


そのダブテールジョイントを接着する前に、テンションをかけてもヒールに隙間が出来ないかチェックしますが、いくらジョイントの精度が良くても弦を張りっぱなしにしても良いと言う訳ではありません。

 

 

ネックの角度が狂う原因はジョイントの精度が原因では無いので、ここに隙間が出来てしまうのは問題外です。

ジョイントの精度が甘いものは、一所懸命ネックのメンテナンスに気を配ってもいずれヒールが浮いてきてしまいます。

ヒールに隙間が出来てしまったものは、ネックを外して根本的な修理が必要になります。

リフレット(フレット交換) / Gibson B-25


過去に何度かすり合わせをしている為、ずいぶんと低いフレット。


更に弦が当たった跡が削れています。


エレキでは、フレットレスワンダーなんて言うのがありますが、こちらは違います。


後で欠けも直します。


指板調整が終わった状態ですが、まだ途中ではないか、と思う人もいると思いますが、これでいいんです。


フレットが乗る部分が調整出来れば、それ以上は削り過ぎになってしまいます。


指板が凹んでいる部分を埋めてあるものを時折見ますが、やらない方が見た目は良いです。


弾いていて気になると言う人に会ったことはありませんので、埋める必要は無しです。

 


第1フレットの高さに合わせてナットも作り直します。


一応ハカランダで破片を作ってみましたが、色が少し薄いですがいいでしょう。


サウンドホールの削れは、ご友人に「直さないとだめ。」と言われたようですが、私が「ご当人が気にならないのであればこれもカッコよい。」と申しまして、そのままです。