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ネックリセット/Martin D12-18


スタッフの山口です。またまたネックリセット修理になりますが今回は12弦ギター。1970年代のMartin D12-18です。Gibsonではサンバーストと言われるカラーリングですが、Martinではシェイドトップ(shaded top)と呼ばれますね。

12弦でも14フレットジョイントであれば6弦ギターと同じで15フレット下を温めて接着を緩めます。


Martinは製作時、塗装してからネックとボディを組みますので塗装面は綺麗なまま外れることがほとんど。一方Gibsonは組み立て後に塗装する為ヒールとボディの境目にナイフで予め切り込みを入れておかないと塗装面にクラックや乱れが残ってしまいます。


恒例の記念撮影。


SQロッド(スクエアロッド)が見られます。本当に四角いロッドなのがわかりますね!

もちろんアジャストはできません。


ヒールを少しずつ削り仕込み角度を見ながらセンターがズレていないか小まめにチェックします。


12弦ギターは6弦よりも張力も強いのでその分仕込み角度を決めるのも激ムズです。

実はこの写真の後、一度接着した後にもう一度ネックを外して一からやり直しました(泣)

サドルが想定していたよりも低くなってしまったのです。


今度こそいい角度で仕込むことができましたので指板のドリル穴を埋めていきましょう。


ローズ指板はエボニーよりも跡が目立ちやすいので腕の見せ所です。


腕の見せ所とは言いましたが、、穴の跡はよく見ないとわからない程度であれば大体OK。皆さんのギターも15フレットをよーく見ると跡があるかもしれませんね。

せっかくリセットしたのですからこれくらいはサドルの出しろが欲しいですよね!やり直した甲斐あって高過ぎず低過ぎず、カッコ良し。

ちなみに今回は弦長補正型サドルにしてみました♪

12弦ギターはチューニングに手間がかかりますよね。それでもしばらく演奏しない時は弦を緩めましょう!

今回もご覧いただきありがとうございました。