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フレット交換(リフレット)/ Martin OOO-42


非常に多い質問の一つに、「フレットは、まだ大丈夫ですか。」があります。

 


どのパーツにおいても、使えるか否かはそれぞれ感じ方に差がある為、判断はオーナーがすれば良いのです。

凄く減っても交換しない人、ちょっと減ったら交換する人、区々です。


私が弾き難く感じたり、ビリつきが気になってもオーナーが問題を感じなければ交換する必要は無いのです。


現状より良くしたい時に、どうすれば良いか考えればよいのです。

「もうちょっと弾き易くしたい。」や「音がつまり気味なのを改善したい。」等々。

 

 

車や機械は点検整備をしなければ、故障して危険があったり、周辺に迷惑をかけてしまいかねないので、それはプロが交換を勧めれば交換した方が良いのですが、楽器の場合は全く自由です。

楽器屋に「これは、~…しなきゃダメですよ~。」等と言われたという話をよく聞きますが、持ち主が問題無ければ「~しなきゃダメ」等と言う事は絶対にありません。

 

 


 

この辺りは楽器に対するの考え方の違いですが、私の場合は「無理に修理しなくても…」と言うスタンスです。

修理屋なのに。

力木は剥がれていない方が私は音が良く感じますが、力木が剥がれていた方がボディ全体が響いて良く感じる、と言う人もいます。

トップ(表板、サウンドボード)が効率良く振動するにはサイドバックがしっかりしている事が条件ですが、バックの力木が剥がれていた方が弾いていて気持ちよく感じる場合もあるようです。

楽器の場合は、通り一遍等に「こう。」と決める事は、なかなか難しいと思っています。