このシリアルナンバーは研きの際に消えてしまうと思います。
やはり消えました。
昔、ヘッドを作り直した際にシリアルナンバーも同じく再現しようと似たような数字のゴム印を入手しまして、それが似て非なる感じが否め無いのですが出来上がってみると「こーだったかもしれない。」という雰囲気に見えたのを思い出します。
「ネック折れ修理例 増やし期間」をひとまずここまでにしてみます。
また通常の間隔で、ブログを更新していきたいと思います。
沢山、修理例が上がっていますので、見て頂ければ幸いです。
フレットの減りは、ローフレット側がより大きく削れている事が多く、減りが大きいロー側のみ交換をご希望の方もおられます。
そうすれば交換本数は少なく、料金も通常のリフレットよりも安くはなるのですが、本数や作業内容を比較すると割高になると思います。
全フレット交換の6.5~7割くらいの料金ですが、その他にもリフレットの際のご要望には出来る限り対応していますので、その際にはお伝えください。
(このギターは通常のリフレット。)
リフレットの際に、指板は現状維持したい、ナットは交換したくない、等々。
部分交換の場合や指板の修正をしない場合では、指板の状態によっては新しく打ったフレットを沢山削って調整しなくてはならない状況が考えられたり、部分交換の場合には新しいフレットと古いフレットの差に違和感を感じる事もあります。
そのような不都合があるか否かよく見て、ご検討頂きます。
個人的には演奏中、大分違和感があるなと感じた例があります。→ フレット部分交換
割れは大概、外側(上側)に盛り上がっているのですが、Ovation の場合はそれが固くて平らな感じには戻りません。
塗装膜がポリウレタンで分厚い為か、なぜかは分からないのですが平らな感じにはなりません。
力木もファンブレイシングで、C型のクランプでは挟むところが限定されることが多く、このように上から押しつぶして接着します。
Ovationの場合、ボディが木ではない為に歪みがトップに出やすいと聞いたことがあります。
詳しく考えたことが無いので、鵜呑みにしています。
多分そうなんだと思います。
多湿度の季節と乾燥の季節があり、膨張と収縮を繰り返し、木は居心地の良い方へ動いてしまいます。
全体が木であれば、トップやサイドバックがお互いの変化にある程度合わせられるが、Ovationではそうはいかない…
そしてこのギターは、リフレットも行いました。
後半は早足でしたがネックリセットも完了。
ブログでは1日で終わった修理のように見えるかもしれませんが、接着の工程を何度も挟んだりするので実際は数日〜数週間、内容によっては1年単位でお預かりする場合もあります。納期に追われて急いで修理してもろくなことがありませんので、お預かりする期間が長くなってしまってもご理解いただけるとありがたいです。
自分はせっかちな性格なので、セカセカと熱くなって作業していると「急いでやっても失敗するよ、急がず慎重に。」と師匠皆川氏の一言。ふと我に返りクールダウンします。
当方のお客様や、いろんな方のブログ等を見ておりますと、すごく早い人で1~2年位でリフレットの時期が来てしまうようですが、例え減ってしまっても演奏上、不具合、違和感が無ければ大丈夫!
弾いて!弾いて!弾きまくってください!
修理前後の見た目が変わったように見えませんが、修理前と後です。
塗装が欠けてしまっている部分は、クリアで盛り上げてツルっと仕上げてますので、手触りに違和感はありません。
ネック折れ修理の仕上がりの雰囲気はいろいろあります。
過去の修理例も沢山見て頂ければ幸いです。
0フレットのギターのナットは単なる弦のガイドなので、難しい調整はいらない代わりに、0フレットを1フレットより気持ち高いフレットを打ちます。
ですが、1~6弦まで丁度良い高さのフレット等はありませんから、ナットを作るより面倒な調整になる事もあります。
リフレット(フレット交換)はセットです。
※オールドギター等、指板調整はしない場合もあります。
ピックアップを取り付けます。
アジャスタブルブリッジにはインブリッジタイプのP.Uは付けられません。
下の画像の様にピックアップに合った形に溝を直します。
元の溝に埋木を接着して完全に固定しているものも時折見ますが、元のアジャスタブルブルブリッジに戻せるよう接着はせずに、アンカーも残したままの方が後々ピックアップが要らなくなった時には楽に戻せますのでその方が良いかと思います。
溝はしっかり接着した方がしないより音が良いと考えたのかと想像します。
理屈では間違いないと思いますが、聞いて差が分かるかと言えば、そこまで(どこまで?)差は無いと思います。
ほとんどの事が主観で判断されますので、断定できる事はあまりありませんが、その人が「そうなんです。」と言うならば、そうなのです。
エンドピンジャック・キャップはジャックと面位置(https://www.m-guitars.com/blog/3525/)か少し出ている位が良いのですが、エンドブロックの厚さによってはそこまでジャックを出してしまうとしっかりロック出来ずに後々緩む事がある為、無理に面位置まで出さずにしっかりロックする事が重要です。