スタッフブログ

フレット交換 / Gibson J-200

早いもので、年が明けて1週間が過ぎてしまいました。

本年もよろしくお願いいたします。

令和3年最初は、修理屋の仕事の定番、リフレットです。

 

この場合、P/Gが邪魔で作業が出来ませんので、外して作業を進めます。

バインディングも斜めに削り落とされていて、ここもフレットの処理が面倒そうです。

古いギターは極力いじりたくない人もいますが、演奏していて楽しい方が良いに決まってます。

 

 

とても良く聞かれる質問の一つがフレットの交換時期について。

修理屋にもよるかと思いますが、当方の答えは、「オーナー次第。」

フレットがvの字に削れてしまっていても不具合を感じなければ無理に交換しなくても良いと思いますし、弾き難さや音質の劣化等フレットが原因であれば、交換時期なのだろうと思います。

 

 


指板修正、フレット交換が済みましたら、接着面を双方ともきれいにして貼り直します。


張る前の下準備は抜かりなく。

両面テープで貼ります。


クランプして1日以上置きます。

 

 

 

指板とフレットはサイドが下がっていると気持ちが悪いので、アールが付いている指板だからと言っても削り過ぎてはいけません。

このギターも過去に色々な調整や修理を繰り返したのだろうと思いますが、削ってしまえば元には戻らないので、極力削らない様にうまい事やらなければなりません。

 

 


 


 


 

 


修理やフレット交換がとても良く出来ても、ナットが悪いと0点になります。


ナットはピッチの安定性、音質、演奏性、すべてに関わってきます。

修理依頼によって重点はあると思いますが、関わる全てにおいて拘らなくてはなりません。

 

 

と、このように自分を戒める為のブログでもあります。

わたしなどは、抜けている所が多いものですから、出来る限りポカしない様にと、今年も同じようなブログが続きます。

本年も引き続きお付き合い頂ければ、幸いに存じます。