スタッフブログ

ネックリセット / Gibson L-OO 1930s


 

お世話になっております。スタッフの山口です。今回は貴重な1930年代のGibson L-00のネックリセットです。

少しずつブログを意識した写真が増えてきましたが、今回は修理前の弦高を撮っておりました。

サドルはギリギリまで削っているのに4mm以上の弦高です。一般的なアコースティックギターでは6弦側12フレットで2.5mmくらいが好まれますのでネックリセットで改善したいと思います。

14フレットジョイントのギターですのでいつも通り15フレットの下辺りのダブテイルの隙間を温めて行きます。

トップのスプルースが指板に付いて剥がれていますが後で修正できますので無事にネック外し完了です。

 

元々センターがズレていたのでネック角度と合わせて小まめに確認しながらセンターも修正して行きます。


ネックリセット後の工程を想定して角度を決めるのですがこれが本当に難しい。完了目前にしてやり直したことも過去何度もあります。

 

ローズ系の指板は穴をなるべく目立たないように埋木します。

忘れましたが今回は事情があってネック接着前に埋木しましたので指板裏面もノミで綺麗に削ります。

 


接着後の写真です。センターのズレもしっかり修正できました。


このくらいサドルが立っていれば安心です。今回はギターの雰囲気に合わせてオイル漬けの牛骨サドルにしました。


ヒール部も綺麗に仕上がりましたので塗装修正は不要。


反対側もOK。

 

最近流行りのインダストリアルな雰囲気のあるヴィンテージギターですね。個人的な印象でしかありませんが、部屋に飾るインテリアとしてはMartinよりGibsonの方が適している気がします。

この年代特有のヘッド形状、真っ黒なエボニーのナット、何より筆記体のロゴがペイントで真っ白なのがイケてます♪

例外なく、ナイスギター!