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ピックガード交換&ネックリセット Martin D-28 1983年製


スタッフの山口です。今回は自分のギター、1983年製のD-28の修理です。PG交換とネックリセット。ブリッジが浮いていた為、ブリッジ貼り直しも行いました。


ピックガードも剥がれかけていましたのできれいに剥がします。ネックリセットも並行して行います。


いつものようにダブテイルジョイントを温めて接着剤を軟化させます。


うにょっとネックが外れました♪やはりGibsonより短い時間で外れてくれます。


続いてピックガード作製。オリジナルは黒ですが余っていた素材がありましたので今回は鼈甲柄にチェンジしました。自分の好みでもあります。


それっぽいディティールで成形したら表面を水研ぎします。これをやることで下敷きっぽい質感がちゃんとピックガードっぽくなります。


ブリッジ貼り直しもピックガード交換も無事に完了。


ネック角度の修正によって指板の14フレット以降が下がらないように指板の底を足しました。指板材と同じエボニーですが足した部分は縞が入っていますね。


接着剤無しで何度もシュミレーションします。センターズレはないか、仕込み角度は適正か確認してからいざ接着。写真のように数日間クランプをかけて寝かせておきます。


せっかくリセットしましたのでもう少しサドルの出しろが欲しい気がしますが今回は自分のギターですのでまあこれでヨシ。


 


 

1983年はMartin社創業150周年。そして自分の生まれ年でもあります。生まれ年のニッパチが欲しくてしばらく探してたのですが、80年代は生産本数も少なく、特に1983年はメモリアルイヤーということもあってレギュラーライン(スタンダードシリーズ)の個体が中々市場に出てきませんでした。2年ほどかけてやっとネットオークションで見つけて手に入れることができて「これは一生ものだー!」、、と思っていたのですが、どうしてもしっくり来なくて実はこの後早々に売ってしまいました(^^;;

結局のところ製造年は関係なく、弾き易くて自分好みの音を奏でるギターが一番!だと教えてくれたギターでした。とは言いつつ生まれ年のMartinを見つけるとつい欲しくなってしまいます。次は生まれ年の「自分好みの」Martinを買いたいなと思います。

今回も読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m