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フレット交換 / Ovation 1687-8


古い


Adamasの


ネックリセット。

一番古いタイプの次の世代のアダマス。

このタイプまではトップ上の指板は接着していませんでした。

フローティングしたまま浮いている状態、ですので指板がフニャフニャしないようにか、音に多少でも芯が入るようにか、カーボン素材が埋め込んであるのだと思います。

このフローティング具合(隙間の幅)は個体差があって、接着されていない為、物によっては共振の原因になる事がありました。

上の画像を見ますと、接着してある跡があります。

何らかの理由で後から接着された物かと思います。

 

 

フローティングしている為、ネックをセットしたままフレットを打つことが出来ません。

ネックは外した状態で新しいフレットを打ちます。(過去ブログに画像があったと思います。)

 


 


 

Ovation は色々面倒な事が多いのですがアダマスの場合、面倒その1は、ヘッドの飾り。

ナット調整の際にヤスリが触れてしまいます。

ナットはセットした状態で調整し、弦を張って確かめます。

かなり細かい作業です、ちょっと削って、弦を張って見て、ちょっと削って、弦を張って見て、これを何度も繰り返します。

通常ならセットした状態でこの繰り返しが出来るのですが、こいつはヤスリが当たってしまう為、いちいち外して、作業を繰り返します。

私の場合、Ovation は大昔からの付き合いで慣れてはいますけど、それでもめんどくせーですから、他の修理屋さんもさぞかし面倒臭かろう存じます。

 

 


 

これを始めて見たのは、南こうせつが弾いていたのを見たのが初めてでした。

「なんだこれ?大体ギターのようだけど、ギターなのかしら?」

あれから45年以上たったかとおもいますが…。

当時は情報が少なくて、雑誌位しか無かったかと思います。

新しいギターの事や、エレキを持ち始めた頃等は、「どうやってロックの音に(歪み)出来るんだ?」

とか、分かんないことだらけでした。

今では、何でもすぐにわかる事が出来ます。

良い事のような、良くない事のような。