一番古いタイプの次の世代のアダマス。
このタイプまではトップ上の指板は接着していませんでした。
フローティングしたまま浮いている状態、ですので指板がフニャフニャしないようにか、音に多少でも芯が入るようにか、カーボン素材が埋め込んであるのだと思います。
このフローティング具合(隙間の幅)は個体差があって、接着されていない為、物によっては共振の原因になる事がありました。
上の画像を見ますと、接着してある跡があります。
何らかの理由で後から接着された物かと思います。
フローティングしている為、ネックをセットしたままフレットを打つことが出来ません。
ネックは外した状態で新しいフレットを打ちます。(過去ブログに画像があったと思います。)
Ovation は色々面倒な事が多いのですがアダマスの場合、面倒その1は、ヘッドの飾り。
ナット調整の際にヤスリが触れてしまいます。
ナットはセットした状態で調整し、弦を張って確かめます。
かなり細かい作業です、ちょっと削って、弦を張って見て、ちょっと削って、弦を張って見て、これを何度も繰り返します。
通常ならセットした状態でこの繰り返しが出来るのですが、こいつはヤスリが当たってしまう為、いちいち外して、作業を繰り返します。
私の場合、Ovation は大昔からの付き合いで慣れてはいますけど、それでもめんどくせーですから、他の修理屋さんもさぞかし面倒臭かろう存じます。
これを始めて見たのは、南こうせつが弾いていたのを見たのが初めてでした。
「なんだこれ?大体ギターのようだけど、ギターなのかしら?」
あれから45年以上たったかとおもいますが…。
当時は情報が少なくて、雑誌位しか無かったかと思います。
新しいギターの事や、エレキを持ち始めた頃等は、「どうやってロックの音に(歪み)出来るんだ?」
とか、分かんないことだらけでした。
今では、何でもすぐにわかる事が出来ます。
良い事のような、良くない事のような。