ネック折れ(塗装修正無し)
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Epiphone Super Nova
調色の技術がちゃんとあれば、どんな色でも部分修正で仕上げられるかもしれませんが、がんばっても馴染まない色があります。
色だけが難しい訳でなく部分修正でやる場合は、元の着色部分へ修正部分が乗っかた感じが無いように塗装しなければならないのですが、最近は自分の技術が向上した為なのか、老眼がひどい為か、細かい事は気にならなくなってきました。
後者か・・・。
塗装の事もそうですが、他の仕事も昔は断れ無かったんです。
仕事が無く、ビンボーでしたのでやった事の無い仕事でも「ありがて~」となります。
ただし、どうやって直すか分からないですから、いろんな人に電話で教えてもらったり、本を見て想像したり、それでも分からない時はやってみて想定と違ったりして、試行錯誤します。
試行錯誤しますと、時間かかって面倒くさいですが、面白がれればその分、妥協点が上がって、糧も増えるんです。
今でもお断りする事は多少怖いんですが、すごくお待たせしてしまってる修理もありますし、断る事も大事かなと今は思えます。
これからは、出来るだけお断りしていきたいと思います。←「そんな事言ってるとまた仕事なくなるぞ。(天の声)」
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Epiphone Casino
ネック折れ修理は、修理屋によってやり方は区々です。
当方では補強はせず、タイトボンドは使わず、しかるべき接着剤でしっかり接着するのみ。
通常通り使えればそれ以上の強度はいらないからです。
違和感無く演奏出来て、いつも通りに取り回し出来て、ネックハンガーにかけたり、修理前と同じ様に使えればそれ以上はいらないのです。
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson LP
ヘッド(ネック)折れ修理(塗装修正無し) / Ovation CS257
当方のネック折れ修理は補強をしない修理です。
ネック折れ修理の接着剤にはタイトボンド等の接着剤を使う場合は補強が無ければ使用に耐えられません。
当方では補強をしなくても良い接着剤で接着します。
そのことにより、コストを下げられ、塗装修正が無しの仕上げであれば更にコストを下げられます。
補強をしない修理は、将来同じようなアクシデントがあった場合、近い部分が折れますので折れ方が複雑にならず同じような修理で対応できます。
ネック折れを修理した後、音が変わってしまうか心配される方もおられます。
ネック折れ修理で音が変わってしまう事はあまりありませんが、(理屈を言えば変わるのですが、聞き分ける人はあまり居ない。)補強をする場合、同じ樹種であっても別の材を埋め込んだりしませんので、補強が無ければ1番変化が小さい修理と言えます。
このような考えのもと、ネック折れの修理しております。
このOvationのように過去の物も含めて紹介している修理例に問題は出ていません。
今後も変わらず、お問い合わせ頂ければ幸いです。
過去にクレーム0と、どこかの記事に書きましたので、今回は訂正いたします。
ネック折れ修理が上手く行かないのがありました。
ネック折れ修理 / Ovation 1687GT-8
勿論、出来るだけきれいに仕上げたり、傷が無いきれいな状態は気分も良いものです。
その反面、音楽をやる道具は、必ず擦れて傷ついて、時にはこのようなアクシデントにも見舞われます。
このような傷跡もこのギターの歴史、弾いてきた人の歴史として愛でて頂ければいいな、と思っています。
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Epiphone FV Bass
ネック折れ修理に関して、補強をしない理由など過去のブログで幾度となく書いていますので探してみて頂ければ幸いです。
こんなのや→ 大分前のブログ こんなのとか→ 割と最近のブログ
他にもありますので、よろしければ。
自慢では無いのですが、「またヒビが入ったぞ。」や「ぶつけてないのに折れたぞ。」等のクレームは一切無いのですが、もしかして、「やっぱ、補強無しじゃダメじゃん。」「やっぱもう頼めないな。」等、報告が無いまま見限った人はいないかと心配が無い訳ではありません。
修理後も以前と同じように扱っても全く問題無く使用できますが、万一全く何にも無いのに修理箇所にヒビが入ってしまった等があれば必ずご連絡下さい。
但しハードケースに入っていても転倒した際には、折れる事はよくありますので、ケースに入っていても倒れ無いよう気を付けてください。
そして、接着部分はとても強いので、倒れた際には接着部の隣から折れる事があります。
その場合は、接着部が再度折れたように見えます。
優しい方は、「とてもいいですよ!」等メールをいただく事もありますが、連絡は無くて当たり前ですので、便りが無いのは良い知らせ、だと思っています。
ですが、「皆川~ダメじゃん。」と思った場合は、必ずご連絡下さい。
よろしくお願いいたします。
ネック折れ修理 (塗装修正無し)/ Epiphone Hummingbird PRO
ネック折れ修理(塗装修正なし) / Greco LPtype
過去のブログ等でも触れていますが、このように再度アクシデントがあった時には、修理し易く、し易い所で折れてくれるのが良いのです。
ほとんど同じ所が折れていると思いますが、接着面(過去の修理部分)は修理していない所より強い為、強度の差が大きい部分が折れます。
こう言った、エイジド加工は正直、やった事が無いので自分のギターで練習してみようと思っていますが、忙しいを言い訳に時間を掛けてやってみた事がありません。
クラッキングは入れてしまえば、それなりに見えると思いますが、それでも上手い下手はあると思いますので、じっくり練習してみたいです。
塗装修正までやって仕上げる場合は、古い物はそれなりに、雰囲気が新しい物にならないように修理していますが、この歳になっても修行は、まだまだ続きます。
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson ES-345
ネック折れ修理(塗装修正無し)でございます。
もう毎回毎回大体似たような事なので、書くことが無いのでございます。
このブログを毎回楽しみにしていてくれている方々もいらっしゃいますので、なんとか期待に沿いたいのですが、もう随分前からマンネリ化はしていますので、飽きて来ている事と思います。
ネック折れの場合は、ビフォーアンドアフターの画像だけでもそれぞれ違いますので、それだけでいいんですが、なんとか書いてみようと思います。
当方のネック折れ修理は基本的に補強はしない方針の修理なのですが、(初めての方は過去記事にその理由がいくつかの記事に書いてあると思いますので、読んで頂ければ幸いです。)そうは言っても他人の事も気になるのが人情でありまして、文明の利器を駆使して他人の仕事っぷりを見たりしています。
見せたがる人が世界中にホントに多くて、色々勉強になります。
私も絶対に補強をしなと断言はしてませんし、場合により必要だと思っていますので、「この修理は、いいですな~。」と感心することも勿論あります。
反対に「そら、強度が足りんのじゃないか。」や「気持ちは分かるが、無駄な事やってるな~。」等と一人で楽しんだり、勉強したりしております。
この「一人で」と言うところが大事で、修理屋はそれぞれ流儀や考えが違いますから、正解不正解ありませんので、こういった所で詳しく取り上げて、そこここがどうのこうの、とやってはいけません。
そのような事を書いている記事があれば、きっと素人さんのサイトでしょう。
実際には、他者の仕事にどーのこーのやってるサイトは、ほとんど見た事はありませんので、他のみなさんも弁えていらっしゃるのだと思います。
それか、自分以外に興味が無い、頑固一徹。玄人職人のイメージの人。
他工房との違い(補強の要らない理由など)は、当ホームページ内や対面で質問等があれば説明しております。