逆にうんと拘って塗装もして、予算もかけて出来るだけ元の様に戻したいという場合もありますが、そこまで必要無いと思われる方が多いのでしょうか「塗装あり」でのリクエストはとても少ないです。
もしくは当方では、キズ直しやリフィニッシュは基本お断りと言う事で常々、「キズは気にしないで。」「リフィニッシュはやめてね。」等と修理依頼者にとっては、「なんだ?この修理屋!?」的な事を言いますので、見た目も(を)うんと拘る方にはうちは選ばれないのかも。
逆にうんと拘って塗装もして、予算もかけて出来るだけ元の様に戻したいという場合もありますが、そこまで必要無いと思われる方が多いのでしょうか「塗装あり」でのリクエストはとても少ないです。
もしくは当方では、キズ直しやリフィニッシュは基本お断りと言う事で常々、「キズは気にしないで。」「リフィニッシュはやめてね。」等と修理依頼者にとっては、「なんだ?この修理屋!?」的な事を言いますので、見た目も(を)うんと拘る方にはうちは選ばれないのかも。
スタッフの山口です。1950年代のGibson LG-3、ネックリセットを見て行きたいと思います。
写真では分かりづらいですがネック角度が狂ってしまっています。これではサドルを削ったりアジャストロッドで調整しても弾きやすい弦高まで下げられません。
スタッフの山口です。今回はGibsonのLG-3のフレット交換です。角度が悪いので本当はネックリセットしたいところですが、先方の予算を踏まえ今回はアイロンで角度をできるだけ修正してあげてからフレット交換することになりました。
大概、分かれた後ろの方は中々緩まずにくっ付いていますので、外すのが大変です。
以前の蒸気を使っていた方法も現在の半田ごてを使う方法も同じですが、高熱を扱いますのでなるべく早く外してやる事が大事です。
特に蒸気だった頃は、熱湯が噴出してきますので出来るだけ早く外さないと塗装へダメージをきたします。
少々の火傷ならガマンガマン、隙間からボディに噴き出す蒸気を布で拭きフキふきフキしながらやらねばなりません。
熱を掛けているだけではジョイントが緩んでくるまでに時間が掛かってしまいますので、ジョイント部が緩む時間を短縮出来るようにネックをつかんでヒールを押す方向以外からも力を入れます。
ただし、こんなふうにヒールが途中から分かれて、ネックが外れてしまうと持つところが無くなっちゃうから、こうなると残った方を取るのがけっこう大変なんです。
蒸気が吹き出ない半田ごてで熱する方法なら、時間が掛かっても押す方向だけの力で外せば良いかとも思うのですが、いずれもジョイント内部から高温で温めていますが、こちらは気を付けないとヒール塗装面がアッチッチになるので(塗装面を冷まし冷まし)こっちはこっちでなるべく早く外してやる必要があります。
「あ、でも時間が掛かって塗装がやられても、早く外そうと思ってヒールが分かれちゃっても、いずれにしても何らかの修正が必要なんだな。」
「でも、蒸気がボディにはかからないからそこは心配いらない。」
「なら、時間をかけてやればよいのか⁉ 」
「いや、押す方向のみの力では、いつ外れるか分かんないよなー。」
「この厚くて固い塗装修正するのはめんどいよ~、ギブソンみたいなわけいかないんだから。」
いつもブログは、まとめてから書き始めるわけでは無いので書きながらいろいろ気付いたり、分かんなくなったりします。
ヤマハにはヤマハなりの良い方法がきっとある、と思いながら…
つづく
残暑見舞い申し上げます。スタッフの山口です。
今回は手工品のooo−45モデルのネックリセットを見ていこうと思います。
珍しく修理に取り掛かる前に写真を撮りました。よく見るとヒールに隙間が出来ています。
近年の本家マーチンでもたまに見られる不具合です。原因はダブテイルジョイントの精度が悪かったり、シムに紙が使われていたりでこうなることが多いです。
今回はどうやら精度が甘く長年の弦の張力に負けて隙間ができたようです。
本物のマーチンと雰囲気は違いますが、高級感とヴィンテージ感は本家に負けないギターですね。もしかたらマーチンの工場で働いていた職人さんが独立して作ったとかでしょうか。専門学校生の卒業作品の可能性もありますが、どちらにしてもウン十万円はしそうですね。
今日修理が完了した12弦ギターはネックリセットし終え、フレットのすり合わせも終わっていましたが、想定していたよりサドルが低めに仕上がってしまいました。そのまま納品するか迷いましたが、師匠に相談したところ「納得が行かないならやり直した方がいい」とのこと。
よし、と、もう一度、一からネックを外し、リセットし直しました。今日やっと完了。サドルの出もちょうど良く「納得」できる仕上がりになりました。ネックリセットは接着後にフレットはすり合わせなのかリフレットなのか、リフレットなら指板修正はどの程度か、アジャストロッドの有無や調整幅など、多くのことを想定しながらやらなくてはなりません。経験と想像力を頼りに戦う修理ですので、納得のいく仕上がりの時は喜びもひとしお。大変ですが達成感があり好きな修理の一つです♪
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私は、何とかやっております。
暑かったと思えば大雨が降ったり、相変わらず感染状況は悪化するばかりで、なかなか心穏やかに過ごせない日々が続いております。
只今13日~16日まで、夏休みを頂いております。
14日の午前中に1回目のワクチンを打ってきます。
丁度お盆中で都合がよかったですが、打つ方の医療関係者側の方々は大変でしょうね。
巷は、帰省するしない問題もありますが、それどころではないでしょう。
2回目の接種は、9月5日(日曜日)です。
熱が出る予定で5~7日(火)まで休みにしようと思っております。
私の母は2度目の接種後も心配して損したと思う位、何も無かったのでホントに年寄りは熱が出ないんだな、と思いました。
私もそれなりのいい歳になって来ましたから、熱も出ずにケロッとしているかもしれませんが、それはそれで悲しい出来事になるのでしょうか。
今週はお盆休みなので、過去のブログを掘り返しました。
よろしければ!
ブリッジが剥がれています。
見ればわかります。
手工品のギターではあまりこういった剥がれ方は見ない気がしますが、メーカー品や量産型のギターはこのように剥がれてしまっているものをよく見ます。
原因は一つでは無く、いくつかあります。
これの場合は、アラルダイトのようなとても強力なエポキシで接着され、接着部は剥がれていませんが、接着されている塗装の下から剥がれています。
タイトボンドやニカワ等は木部を出して接着面を調整しなければ接着剤の性能を発揮できませんが、エポキシの場合塗装面であっても強く、硬化後も体積がほとんど変わらないので多少凹凸があっても隙間なく、強力に接着する事が出来ます。
その為にこのように剥がれてしまう事もあります。
このように一気に剥がれてしまう原因としては他に、単純に接着剤が弱い為、接着剤が足りてない為、接着面の処理不良の為、等がすぐに思いつきます。
不備の無い作業工程で選択が間違えてない接着剤を使っていても構造上、剥がれてしまう事はある程度仕方がない部分もあります。
ブリッジも木で出来ていますので、張力のかかる方向へ木が反り上がり、その分隙間が出来る事があります。
防ぐ手立てとしては、弦は必ず緩める事。
・チューニングされたまま、もしくは弦は少ししか緩めていない…この状態にしない事。
ブリッジだけでは無くネック、トップ等、関わる全てに何かしらの影響が出るので、弾かなければ弦は必ずしっかり緩めてください。
これは、Ovation の OP24 と言うOvationの中で1番好きなプリアンプ。
この頃までは、手ハンダなのが画像からもわかると思いますが、そのせいなのか、思い出も加味してなのかはわかりませんが、このモデルまでは音が好きです。
プリアンプの修理は簡単な事ならまだ何とかなるのですが、うちではどうにもならないものは多く、更に代理店でも無理な場合があります。
ごめんなさいね。
このギターは、フレットを1本増して、リフレットします。
ストラトキャスターのフレットを増やす人がいらっしゃいますが、そんな面倒な事はうちでは出来ません。
ですが、これくらいなら何とかやれます。
今回のブログのタイトルはこっちかなとも思いますが、ストラトのフレットを増やしたい人が見たら申し訳ないので、出来るだけ消極的に書いています。
「ならブログにしなきゃ良いのに。」と言われますが、「今週もおなじだな~。」と思い思いやってますので、なんか他の画像があれば使ってみたくなるのです。
御免。
現在修理進行中のギターで、Martin のDSTGと言うモデルがあるのですが、それのネックを抜く必要がありまして、私はまた新しいタイプのマーチン式ジョイントに出会いました。
そんなに突拍子もない感じでは無く、「あれ?」と言う感じ。
いずれまた、ブログで見て頂く機会があると思います。
←こちらは大定番のOOO-18でございます。
ネックの角度直して、指板修正(リフレット)します。
このヒール部分の接着は、あまり重要ではありません。
ヒール下にある、蟻組(ダブテールジョイント)の精度が大事です。
きつ過ぎては奥までしっかり収まりませんし、緩くて接着だけに頼ったジョイントでは、いずれヒールが浮いてしまいます。
奥までしっかり収まって、テンションが掛かってもヒールが浮かない様に調整します。
お店の人に「もう交換しないとダメですね。」等と言われても鵜呑みはしないで下いね。
お店の人も商売ですから、いろいろ言いますが、決めるのはご自身で。
交換理由も時期も、それぞれ違って良いのです。
・演奏上不具合があるから・見た目が嫌だから・もっと弾き易くなるかも…・まだ交換しない、いろいろでいいんです。
ギターの関わり方も演奏スタイルもみんな違うのですから、正解は無いのです。
私個人としては、「これ、よく弾いてるな!」や「なんで交換する(直す)の?」といろいろ感じますが、聞いてみれば「なるほど。」
その人のスタイルがあります。
強度や演奏性に問題が生じる可能性がある場合は、伝えますのでご検討下さい。