ネック折れ(塗装修正無し)
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Martin OO-15
ネックが折れてしまった時は、焦ってくっ付けたりせず、出来るだけ現状維持して頂ければ助かります。
Martin やGibson等のようにラッカー塗装の場合は、粘着テープ等で固定しますと塗装が反応してしますので、そのまま持って来て頂ければ幸いですが、心配な場合は何か布等で巻いて保護してください。
ただこの状態で布やタオルを巻きますと、ケースに入らなくなるかもしれません。
大げさに保護しなくも、折れている部分が擦れたりしなければ大丈夫です。
このように分離してしまった場合は、移動中ケースの中で動いたりしない様に、もしくは動いても大丈夫なように何か巻いていただければ助かります。
塗装修正無しの場合は、仕上がり具合が区々になります。
修理実績の塗装修正無しのページを覗いていただけますと、いろいろな例がご覧いただけます。
塗装膜がしっかり厚みがあれば、塗装修正無しのプランでも剥げずに割ときれいに仕上がる事があります。
接着後は手触りに違和感がないように研く為、元々塗装が薄かったり、2度目の修理等の場合は、ある程度剥げてしまいます。
レリック等のエイジド加工されたものが好きな人は、修理跡を塗装修正して隠さない方がカッコ良いかも。
ネック折れ修理(塗装修正 無し有り) / Zemaitis Metalfront
zemaitisは過去にアコギでしたら1回修理がありました。→ https://www.m-guitars.com/blog/6717/
ネック折れとリフレットもエレキはお預かりしておりますので、アコギもエレキも両方修理出来ると思われてお問い合わせいただく事があります。
申し訳ありません。 電気周り修理は一切お預かりしておりません。
そして今回はイレギュラーなリクエスト。
基本塗装修正無しで、トップのみ黒く塗装する。
ヘッドが取れてしまっている場合は、簡単にピタッと収まる場合と、なかなか収まらない場合があります。
ぴったりしない場合は、どこがどうなのか見極めて少しずつ調整して合わせていきます。
大分昔にどうやってもピタッと収まらないヤツがあり、過去に補強ありのネック折れ修理が施されていた為、どうにもならず折れている先のヘッド部分を作り直した事がありました。
補強が無ければ、複雑な折れ方せずにいつものように修理出来たはずでした。
ずい分と前の事で、まだ気力も体力も暇もあった頃です。
今だったら、どうなのだろう…やるかな…
今は齢取っちゃて忙しいからやりたくないのが本音ですが、そうは言っても他にも手間のかかる修理は預かっておりますので、お待ち頂ければ順番が来て、やる気が出たり出なかったりするのだと思います。
もしくは、そういう事が上手い山口がおりますので、山口がやる気を出せばもうちょっと早く出来るかもしれません。
歳をとるといろいろとやる事も増えて、何しろ忙しくなり過ぎてしまいました。
お待ちいただいている方々には、何とか納期期限前後にはお返し出来ておりますが、何卒ご容赦頂ければ幸いでございます。
ネック折れ修理(塗装修正無し)/ Washburn Nuno Bettencourt
当方では、ネック折れ修理にはタイトボンドを使用しない為、基本的に補強の必要がありません。
その為、コストが下がり塗装修正も無しで仕上げれば更にコストが下げられます。
塗装修正が無い場合は仕上がりの見た目が区々ですので、過去の修理実績をご覧いただければ幸いです。
こちらのギターの場合は、塗装は施されていない為、着色のみの仕上げ。
こちらのオーナーは同じギターを3~4本所有しており、それから約1~2年後に別の個体の修理でお越しの際に、今回のこのギターはとても調子よくお使いとの事でした。
個人的にはこっち方面のギターは興味は無いのですが、触ってみると良いギターなのが分かります。
見た目に偏見がある方が余計に良く感じるのかもしれません。
アコギならMatonなんかそうでした。
画像で見ると安っぽく見えるでしょ。
でも良いギターって、感触がよいのです。
自分では他にもっと好きなギターがあるので買う事はありませんが、でも良さは分かります。
良いギターは感触がよい。
ネック折れ(塗装修正無し) / Les Paul model
Gibsonのロゴが見えますが、ロッドナットの形状やロッドカバー等を見ますと「おや?」となります。
いつもの最後の全体画像を見てもらいますと、カッコ好い雰囲気のレスポールなのです。
カッコよかったので、デカールも取り変えちゃったんでしょうね。
コピー品は流通させてはダメですが、個人的に楽しむなら面白いんじゃないでしょうか。
近頃は詳しい人が多くなりましたが、詳しくない人はこれ位カッコよいとホントに間違えちゃう人が居るかもしれないですからね。
あからさまなヤツなら間違いがなく良いのかなと思います。
このギターにFenderのロゴとか、私の車は中古で買った20年位乗ってるサンバーと言う軽ワゴンですが、これを改造してワーゲンのタイプ2にしているやつとか「ワーゲンそんなに小さくないでしょ!」みたいな。
昔見た、所さんの見た目がポルシェのスバル360だったと記憶しておりますが、遠くに置いてあるポルシェが近づいて見てもちっこいいまま。
そういうふざけ方が好いですね。
ネック折れ修理は、塗装修正ありの場合と、塗装修正なしの場合があります。
ネック折れ修理のブログ、特に「塗装修正無し」の場合は仕上がり具合が区々な為、出来るだけ多くアップしてあり、今後も意識してアップしていくと思います。
いつも代わり映え無く、最近は書く内容も薄くなっていますが、ご了承くださいませ。
ネック折れ修理 / Warewick Bass
これは何のボンドか分かりませんが、タイトボンド等の木工用のボンドでは補強は必須です。
ベースなら尚更でございます。
付いている接着剤はきれいに掃除してからやり直します。
補強はしないのであれば、それに耐えうる接着剤でなければなりません。
折れ方にもよりますが、接着剤の選択が正しければ補強はいらないでしょう。
何故なら、スカーフジョイントやフィンガージョイントのネックでわざわざ補強を入れているネックは無いはずですし、
折れている部分ならそれより複雑で密着度が高いのですから余計な事をする必要が無いのです。
このベースの修理は令和3年1月のものですが、つい先日別のベースの調整でいらした際にこのベースはとても調子よく使っているとの事でした
但し、修理に”絶対”等と言う事は無いですし、決まりもありません。
当方でも過去に1度ネック折れ修理で再発がありましたし、分からない事もまだまだあります。
その時は呪われたんだろうと思っています。
割れが再発しただけではなく、外しておいたパーツ類が消えてなくなり、ここにある全てのケースを開けて確認して、置いてありそうなところを全て確認し、間違えてしまったかもしれない可能性があるお客様に全て連絡しても見つからず、その際は代用のパーツでやるしかなく…
本当に消える事は無いと思っておりましたから、そのうち何年か後に出てくると思っておりましたが、未だ出て来ず。
完全に消えたのだと思います。
ネック折れ修理(塗装修正無し)/ VG KTR-ES w/bigsby
塗装がどれ位剥がれるのか、剥がれないのか、やってみなければ分かりません。
ヘッド正面の文字等、消えてしまう事が予想される場合はその旨どうするか決めておきます。
1消えても気にしない、2(デカール等入手して)再生する、3再生できない場合どうするか等。
塗装修正しない場合でも色が剥げずにきれいに仕上がったものを見て頂きたいのは本当のところなのですが、そればかりお見せする訳にはいきません。
塗装は修正しないのですから、ブランドや機種によって塗膜が厚かったり、薄かったり、無かったり、様々なケースを見て頂くには、このような仕上がり具合も修理例として貴重でございます。
へたっぴなホームリペアのように汚くなっちゃってるのは論外ですが、個人的にはこの
「直したぜ!」って感じは好きです。
ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson LP
これ位接着面が大きくて、接着面が複雑なスカーフジョイントのようになっていれば、タイトボンドでも持つのではないかと思ったりもします。
ですが、ネック折れ修理にタイトボンドを使う場合は+補強、は必須ですので、いつものそれに見合った接着剤で補強は無しの修理をします。
こちらは塗装修正無しのプランなので、接着部の整形の際に剥げた部分はそのままですが、仮に塗装修正ありのプランだったとしても割れ跡は目立たなく出来るような塗装は無理かなと思います。
(目立つか否か、良いか悪いかは主観なので絶対に無理かと言われれば無理では無くそれなりに出来るかもしれません。)
塗装修正ありの修理例を見て頂けると分かりますが、どの塗装も元より少し濃い目に吹いています。
こちらの様に明るい色のネックの場合、割れ跡との色の差が大きいので目立たなくすることが難しくなります。
割れ跡が目立たなくするためには濃く色を付けなければならなくなり、かえってネック折れ修理を強調する事にもなります。
但し、見る人の主観が全てなので良し悪しではありません。
こちらのように色が明るいシースルーは割れ跡が目立ちますので、塗装修正する場合はどのような方向で修正するか、ご依頼人のイメージがあればご相談ください。
出来るかもしれませんし、出来ないかもしれませんが、出来る事は一所懸命がんばります。
ネック折れ修理(塗装修正無し) / YAMAHA FG-830
※ただし、ラッカー塗装の場合は粘着テープで塗装が反応(溶けて)してしまいます。
くっ付けておく必要は無いので、他の方法でお願いいたします。
色が無いところは簡易的に筆で着色する事もありますが、かえってみっともなくなる事もあるので塗装修正しないならそのままの方が潔くてカッコいいです。
出来るだけ毎回言います。
タイトボンドでは補強無しでは持ちませんので、タイトボンドは使わず補強の要らない接着をします。
ネック折れ修理(塗装修正無し)/ Tokai Folk guitar
このギターは昔トーカイ楽器が作っていたギターのようですがキャッツアイではなくて、それとは別のブランドのようです。
高価だから大切にするんじゃないんです。
ただ大切なんです。
当方のネック折れ修理は、補強の要らない接着をします。
ネック折れ修理は、タイトボンド等は使わずしっかりと強度のある接着剤を使用する事によって補強が無くても全く問題無く通常使用出来ます。
ネック折れ修理の見積もりは2通り、塗装修正をして出来るだけきれいに仕上げるか、塗装修正はせずに仕上げるか。
塗装修正が無ければコストを抑えた修理が出来ます。
補強が無い事で利点があります。
補強は接着力を補う事とその部分の強度を上げる事が目的になると思いますが、当方では通常以上の強度は不必要と考えています。
ギターが倒れたり、ぶつけたり、踏んづけたりした場合にネックは折れるのですが、その際いつものように折れてほしいのです。
補強がある為に複雑な折れ方になったり、そこが折れずにヒール(ネックの元の方)が折れてしまった場合はかえって面倒になる事があります。
ネック折れ修理で音質が変わってしまう事は無いと思いますが、理屈で考えればどの修理でも音の変化はあります。
その音の変化を聞き分ける人ならば、音は変わります。
心配されるのであれば補強をしない修理は、新しい材料を付け足しませんので音の変化は少ないと言えます。