スタッフブログ

フレット交換 / Ovation 1768

私(皆川)の方のブログは、続いてもOvation のフレット交換です。

前回のは、カスタムレジェンドと言うモデル、4桁のモデルナンバーの最後に9が付いたモデル。

 

こちらは、エリートという機種名が付いたモデル。

4桁のモデル番号の最後が8です。

こちらの方がリフレットは面倒です。

 

 

このギターは黒なので、1768-5となります。

以前にOvation のカラーナンバーの事をどこかのブログの記事で書いた記憶がありますので、記事を探してみました。

Ovation 1881-NBBG ←ここに書いてあります。

 

モデル番号に関しては、ややこしすぎて説明が不可能です。

 


ここの部分フレット打ちがとても難しくて処理も面倒なのです。


他の部分は、通常のギターと同じ作業。


ナット交換も同じ。


エポーレットの色が退色してる感じがカッコよいです。

 

ネックリセット/Martin D-18(山口君のページ)

初めまして、山口と申します。僕はお得意先のギターショップの在庫の修理が主なのでほとんどが自分のお小遣いじゃ買えないような価格のギター修理です。


記念すべき初ブログは1970年代のMartinD-18。今回の修理内容はネックリセットとブリッジの作成交換です。

 


指板をトップから剥がしてからダブテイルジョイントを温めます。僕が弟子入りした当初は師匠もプシュープシューと蒸気で温めてネックを外すと言う方法でやっていまして、初めて見た時は熱い蒸気を絶えず拭きながらネックと格闘している感じがすごく職人ぽくてかっこよかったです。

しかし修理において修理風景のカッコ良さが優先される訳ではありませんので2年ほど前からより効率的なヒートスティックに転換されました。Martinは良くも悪くも素直にネックが外れてくれます♪

 


 

ネックの角度を調整する前にブリッジを作成します。

基本的に指標となるブリッジがないとネックの角度調整ができませんので。

右が薄く削られてしまった元々のオリジナルのブリッジ。

左はアメリカから取り寄せられるマーチン風の既製品のブリッジ。

真ん中は僕の作成途中の新ブリッジです。0.1mm単位で師匠に相談しながらディティールの調整をしていきます。

 


ちょっと飛んで、ネックが接着されました。外した時の温める用の穴の穴埋めです。木目をある程度合わせないと「リセットしました!」と言っているような15フレットになってしまいますので、やはりエボニーよりもD -18のようなローズ指板の方が難しいです。

 


ブリッジのディティールもサドルの高さもいい感じに仕上がったのではないでしょうか。(師匠がOK出してるので多分そのはず。)


いいギターだね~!何年製でしょ。(皆川)

すいません忘れてしまいました汗(山口)

 

そうですか。

画像ではもっと古い物と思って見てました。

 

新しいページを作ってみようと思います。


 

題して、「山口君のページ」

こちら、スタッフブログと言いつつ私しか書いて無いのが実情。

この写真の手の人。

4年間位、週二(火、金)でうちで頑張ってる、山口君。

もうそろそろ、まあまあいい歳。

この人もやった仕事は画像に残しておりまして、担当は主にギターショップの在庫等。

もうちょっと言ってしまえば、お茶の水の某オールド専門店の在庫。

このお店からいつもいいギターを預かっているのに、私のブログのネタにならずにそのままになっているのは勿体ない。

この人にも書いてもらおうかとも思ったのですが、預かったデータを見れば無駄な画像が多すぎ、完了形の画像が無いやつ、時系列分かり難い、等々・・・サイト内のデータが私のとごちゃ混ぜになると、こりゃ面倒だな~、どーしよっかな~・・・考えました。

 

 

こうします。

預かったデータを私が管理して選んで画像だけ並べます、そしてとちょっとだけなんか字を書く時もある。

それを後日、山口君にテキスト(文字)を付けてもらう。

なので、先に画像のみアップしちゃおうかと思っています。

こんな感じで山口君のページを初めてみようかなと思っています。

 

 

 

リフレット / Ovation 1769

Ovation のフレット交換です。

保証書の字がみえませんが、撮ってある事は当時私が付けた保証書なんだと思います。

修理カードは先輩の修理内容の文字

 

当方で昔Ovationの代理店で10年程修理をやっていた事を知ってもらえるようになって、最近Ovationの修理が増えてきているのですが、気に入って使い続けている人が沢山いるのだと実感しております。

ただ、電気周りの修理が直ったり直らなかったり、欲しいパーツも入手出来ず、ままならないのが心苦しい所であります。

 


 


 


 


口輪はずっと無いまま使っているそうです。

 

ネックリセット / Gibson ES-175

175のネックリセットです。

アコギほど数はやっておりませんが経験上これもダブテールジョイントだと、思い込んで初めてしまいました。

作業中違和感が無かったと言えば、「違うかも…」と感じてはいましたが基本的には温めて外していくしかありませんので、がんばって外すしか無いのです。

 

 


ネックリセットが出来ましたら、リフレット。

(指板修正、フレット交換、ナット交換、)

ナット交換は新しい第1フレットに合わせて作り直します。


リフレットする目的は、フレットを新しくする為、または指板を修正する為、もしくは両方。

 


エクステンションが付いたネックは、私が慣れない為か、それの無いネックと比較すると格段に面倒であります。

 


アコギのサドルが出過ぎているのがあまり好きでは無いのと同じで、ブリッジのポストに余計な余裕があり過ぎるのもカッコよく見えないのです。


数え切れないネックリセットをやってますが、中子ジョイントのネックのリセットは初めてでございました。


苦労が見て取れますので見られたくは無いのですが、密着させる部分に妥協が無いように、きつくジョイントされるように、弦が指板上バランス良くなるように。


ネックリセットで大事な部分は、抜かりなく完了でございます。

 

 

ブリッジ剥がれ修理 / Rosso Arumard

大概ブリッジは反ってしまっているので、接着面は平らに直して貼り直します。 

勿論トップ側も平らに直して隙間無く貼ります。

 

 どちらも平らでピタッと戻るのであればそのまま貼って良いかと言えばダメなんです。

古い接着剤はきれいに取り除かなければ接着力は半減してしまいます。

 


いつも言っている事なのですが、弦は緩めましょう!


緩い分にはいくら緩くても大丈夫です。


ほとんどの皆さんは、ネックの事を心配されます。

しかし、その70Kg以上の張力は他の部分にもかかっているのです。
 
 
 
 

 

お世話になっているギターショップで、当方以外にも修理屋が入っているのですが、そちらでネックリセットしたMartin が弦を緩めたにも関わらず半年でまたネックが起き上がってしまった、という事らしいのですが・・・

その修理屋さんは良心的ですから、それは何かあるかもしれない、と無償でやり直すらしいです。

仮にうちの仕事でしたら、うちももめるのは嫌ですから、渋々 同じ様にしていると思いますが、多分その人は緩めたつもりでちょこっとペグを動かした程度なのだと思います。

弦を緩めておけば、ネック角度が狂う原因は無いのですから。

皆さん、いろんな考えがあります。

ペグを1回転緩める、半音下げる、緩めてはいけない、等々、緩めないよりも良いですし楽器によってはどれかが当てはまるかもしれませんが、アコースティックギター(ボディが空洞)なら弦はしっかり緩めましょう。

経験上、当方ではこのように言っております。

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Ginson SG jr.

古いSG jr.のネック折れです。

このままではもったい無いですので、直して弾きたいと思うのは、皆さんも同じでしょう。

昔にもネック折れの修理を補強を入れてしてあったようです

2本入れてある補強の片側が無くなっていて、それに欠けてくっ付いた部分も無い状態です。

元々補強を入れて修理してあったものなので、無くなった補強部分はやり直さなければなりません。

先ずは欠けちゃって無い所と補強部分も掘り直します。

・・・

 

 


正面は普通のネック折れ修理に見えます。

裏はネック折れ修理遍歴が見えます。


これだけ荒々しい見た目なので、どんだけ修理跡があっても何てこと無いです。


亀裂部分もしっかり接着をして、埋木します。


・・・

 

荒々しいね~。

バダス、付けがちです。

私のLP jr.にも付けておりましたが、見た目がなー。

 

 

 

ピックアップ交換 / K-Yairi OY-88


ピックアップを交換します。

Ovation型のヤイリギター


貼り付けP.Uからもっと良い貼り付けP.Uへ交換。

 


 貼り付けP.Uはピエゾピックアップ

サドルの溝に敷くピエゾP.Uと種類としては同じで付く位置が異なる。


LRBaggsのibeam

貼り付けP.U なら、やはりLRBaggsが良い。


コードはいつもの様にライニングに沿って止めます。


Voコントロールは、サウンドホールへ。


最近はOvationを預かる事がとても増えましたが、そっくりさんも来てくれました。

ボディの深さ等、ディテールがよく似てます。

 

 

 

トップ割れ修理 / Ovation 1768-X

Ovation のトップ割れ修理です。

オベイションに限った話ではありませんが、弦はしっかり緩めましょう。

 

弦を緩めるか否かで迷う人も多いですが、ネックの心配と同じ分、他のいろんな部分にも弦の張力がかかっています。

次の画像に行くまでの間は、ブリッジを剥がして、エポーレットを剥がして、ネックを取って、割れを直して、塗装面を調整して、はがしたエポーレットを直して、と言うようなことをやっております。

今回の修理で最もやりたくない作業は、次の画像の塗装、その後のエポーレット貼り。

なるべく元の感じの、どす黒い感じで、サンバーストの幅が割と大き目なそんな感じを目指してやってみます。

どす黒さを目指すと黒くなってしまいます、薄めにどす黒くなる様に回数重ねてみると杢目がみえずらくなってしまい、何度か塗っては消してやり直し。

塗装が下手、調色が下手、苦手意識に拍車がかかります。

どす黒さが再現出来ず、割と多くある1768-xらしい色でやってみる。

サンバーストで失敗したら、またやり直しになります。

 

 

 


トップコートまで終わった所。

 


普通のサウンドホールならここまでくれば先は、すぐそこなのに…


剥がしたエポーレットは元の位置には絶対に戻りませんので、出来るだけ丁度良い所へ。

割れを直したエポーレットなら尚更合いません。


アクリルのジグを乗せて(先端部分はその上に木)エポーレットもアラルダイト(エポキシ系の接着剤)で貼ります。

拭き取りにどれだけ時間がかかるかわかりません。

 

エポーレットの接着は、ピックガードの様に両面テープでは全く持ちません。

アラルダイトを使えばまず心配はありませんが、どれだけ時間をかけてもきれいには拭き取れません。

ならばタイトボンドならどうか、それなら硬化後も拭きとれます。

風呂で考え、布団で考え、寸前に考え、やはりアラルダイトで接着。

タイトボンドでも大丈夫のような気がしますが後々めくれてきたらと考えると…誰か…教えてくれ…

 

 


ブリッジについている丸い木がボルトの目隠しになっています。


Ovation の場合ブリッジプレートがありませんので、このブリッジについているボルトを強く締めすぎると、トップが割れやすくなる原因にもなりかねます。


エポーレットを貼る際のジグは今から25年位前、中尾貿易時代に作った物、なんでも経験しておく事と持っておく事って大事だなと改めて思いました。

 

 


私が検品したこれをCharさんが弾いてくれてました。

ナイス思い出だなぁ~。

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ Gibson Hummingbird

塗装の修正は無しで仕上げます。

ロッドカバーは交換します。

手触りに違和感が無いように仕上げます。

黒い塗装が剥がれてしまっているところは、筆で黒くタッチアップ。

 


塗装修正しなくとも、修理した跡がかえってカッコよいと私は思うんです。


欠けている部分は、透明ですがちゃんと埋まっているので、手触りには違和感はありません。


ボディがメイプルのハミングバード。