このギターがどうだったかは覚えていませんが、指板へのオイルは程々にしましょう!
オイルなのだから、きっとやればやるだけ良いと思い込んでいる方がいるようですが、オイルも水分ですのでやり過ぎは返って逆効果です。
オイリーフィンガーボードは、サンドペーパーはすぐ目詰まりしちゃうし、しないと後々面倒なので意地でもマスキングテープをしたいのですが、剥がれてしまいますし、貼り付かないから、すごくイライラしてしまいます。
このギターがどうだったかは覚えていませんが、指板へのオイルは程々にしましょう!
オイルなのだから、きっとやればやるだけ良いと思い込んでいる方がいるようですが、オイルも水分ですのでやり過ぎは返って逆効果です。
オイリーフィンガーボードは、サンドペーパーはすぐ目詰まりしちゃうし、しないと後々面倒なので意地でもマスキングテープをしたいのですが、剥がれてしまいますし、貼り付かないから、すごくイライラしてしまいます。
フレットが減り始まったら交換する人、すり合わせをして整え直す人、区々です。
どのくらい減ったら交換と言う標準はありません。
弾き手の好みにより決まります。
もしくは、納期や懐事情等。
体の病気では無いのですから、そんなに深刻にならなくても大丈夫です。
自分で決めればよいのです。
弾く人が問題無ければ誰の言う事も聞かなくて大丈夫です。
体の事はお医者さんの言う事をちゃんと聞いてください。
私達はお医者さんでは無いですから。
高いギターは心配になりますが、弦がちゃんと緩んでいれば大丈夫。
継続して乾燥状態や過湿、高温状態、そして弦張りっぱ、に無ければ大丈夫です。
長くほっといておかしくなる場合は、これのどれかの状況下にあると言って過言ではないと思います。
車や機械は点検整備をしなければ、故障して危険があったり、周辺に迷惑をかけてしまいかねないので、それはプロが交換を勧めれば交換した方が良いのですが、楽器の場合は全く自由です。
楽器屋に「これは、~…しなきゃダメですよ~。」等と言われたという話をよく聞きますが、持ち主が問題無ければ「~しなきゃダメ」等と言う事は絶対にありません。
この辺りは楽器に対するの考え方の違いですが、私の場合は「無理に修理しなくても…」と言うスタンスです。
修理屋なのに。
力木は剥がれていない方が私は音が良く感じますが、力木が剥がれていた方がボディ全体が響いて良く感じる、と言う人もいます。
トップ(表板、サウンドボード)が効率良く振動するにはサイドバックがしっかりしている事が条件ですが、バックの力木が剥がれていた方が弾いていて気持ちよく感じる場合もあるようです。
楽器の場合は、通り一遍等に「こう。」と決める事は、なかなか難しいと思っています。
クラシックギターのリフレット(フレット交換)です。
クラシックギターのリフレットは珍しいのですが、先日もやったばかりです。
「同じ修理が続く」あるあるです。
こちらのギターは、弦高が標準的ではあるのですが、弦高を低くする為に指板の歪みを無くしてネック(指板、フレット)の精度を上げる目的でリフレットします。
リフレットの際に気を付けなくてはならないのは、ネックの角度が十分であるか、十分でない場合もリフレットが可能か、どうやって可能にするかを考えて作業に入らなければやる意味の無いリフレットになってしまいます。
リフレットの際は、指板の調整がある事や第1フレットが交換前より高さが増す事が多く、そのままでは弦高が僅かですが上がりますので、弦高を下げられる余裕が無くてはなりません。
クラシックギターのリフレット(指板修正、フレット交換、ナット交換、他調整)です。
よそでもきっとそうだと思いますが、クラシックのリフレットは珍しいです。
エレキやフォークギターの鉄弦は固く、特に高音弦側は小さなポイントで当たり続けて深く削れるので、いずれ交換が必要になります。
クラシックギターでも低音側の弦は金属が使われていますので、弾き手によってはフレットを交換する程減ってしまう事があります。
若しくはフレット交換が目的ではなく、指板修正が目的の場合があります。
今回は純粋にフレット交換ですが、その場合も新しいフレットを打つ前に指板調整をします。
※指板は調整上、フレットの並ぶ位置が真っすぐにつながる事と、指板の削れ等(押弦する部分)は無視した状態で平らに出来ていれば良いです。
エレキやフォークでは、指が当たる位置の指板が凹んでいるものやスキャロップした指板やキズ修正か何かでそこだけ凹んでいる指板を見ますが、修正する際は、こういった部分は無視します。
削り過ぎない事が鉄則です。
大昔、黒澤楽器のお茶の水駅前店でアルバイトしていた時代がありました。
昔の駅前店は、現在と違いアコースティックの店で、当時の黒澤の1番良いオールドを置いた店でした。(新大久保店になる前)
店に入って手前がフォークギター(+エレキ)そして店の奥側半分弱がクラシックギターのスペース、そこにはお金持ちのお客様や当時の常務や店長(山口さん)がいつも当時の私には難しい話をして盛り上がっておりました。
ただ、聞こえてくる声は、常務のでかい声ばかりですが、それでも色々勉強になりました。
そして製作家の方なんかも時折いらしていたのではないかと思いますが、澄雄先生(黒澤澄雄)以外知りませんでしたから、河野さんなどもいらしていたのかなと想像しますとなんともったいないことをしたと今更思ってしまいます。
一度、製作家の方とちょっとだけ周りに誰もいない時、話をして頂いたことがありましたが、誰だったんだろう。
当時は修理屋の今井さんが神様でしたから、製作家の方にはあんまり興味が無かった…。
新しいフレットが打ち終わって、周りをかたづけて、余ったフレットを切り取る前の画像です。
新しいフレットを打つ前にほとんどの場合、フィンガーボードは調整(修正)されます。
フレットを打つにも、フィンガーボードを修正するにも他の作業にも、いろいろな道具があり昔より便利になりましたが、道具によっては頼りすぎると返って上手く行かなかったり、失敗してしまうことになります。
専門工具は、基本的に作業を楽にきれいに、誰がやっても上手く行くがテーマですから動画などでは当然、早くて上手く(注意点等説明しながら)作業を見せてくれてますので、私が若い頃でしたら力加減も分からずにいろいろ失敗したんだろうと想像してしまいます。
始めたばかりの30年近く前は、現在ほど便利工具も豊富では無かったので、私に取っては返って良かったのかと思ったりします。
そして現在までずっと継続で新しい道具を見ては「これ使えそう!」や「良さそうだけど、いちいち邪魔くさいな~。」等と思ったり、「これ使えそう!」買った後→「これホントに使ってる人おるんかな。」と、なったりましす。(昔は感動する工具もありましたが、もうしばらく無いですな。)
便利工具があっても、間違えて作業してはいけないのです。
アジャストロッドの状態は、ネックの角度は、指板やバインディングの状態は、等に合わせた塩梅の手加減があり、もしくは出来るか否かの判断も当然必要。
やっちゃった後で、「弦高が後0.1~0.2mm下がればベストなんだけど・・・」「後ほんのちょっとロッドを締めたいんだけど・・・」等満足出来ない事や、場合によっては「弾きやすくねーじゃねーか。」ともなりかねません。